赤い公園新ボーカリスト抜擢で話題 元アイドルネッサンス石野理子、歌手としての実力は?

 赤い公園が、ロックフェス『VIVA LA ROCK』の2日目である5月4日に出演。新ボーカルに元アイドルネッサンスの石野理子を迎えたことを、ステージ上で明らかにした。

 赤い公園は2010年に結成され、2017年8月31日にボーカルの佐藤千明が脱退。以降は3人体制で活動を続けていたが、石野加入時のメンバーコメントにあるように、「いつでも出逢えるよう、三人での活動を始めたばかりですが、どうやら音楽の神様からの贈り物が届いた」(津野米咲)、「先月の今頃はまだ決まっておりませんでした」(藤本ひかり)と、良い偶然が重なり、加入が決まったようだ。一方の石野は、古今の楽曲を歌とダンスで表現する“名曲ルネッサンス”をテーマに活動していたアイドルネッサンスが2月24日に解散。加入発表日の5月4日には、ラストアルバム『アイドルネッサンス』をリリースしていた。

アイドルネッサンス『アイドルネッサンス』

 今回の電撃加入はそれぞれのファンのみならず、バンドマンやアイドルなどのアーティストがSNSで驚きの反応を示しており、音楽シーン全体に衝撃が走るポジティブなニュースとなった。改めて多くの人々が関心を寄せる石野理子とはどんなボーカリストなのだろうか。アイドルネッサンスのイベントやライブに足繁く通い、解散の瞬間までグループを見届けたライターの渡辺彰浩氏はまず、彼女個人の経歴について次のように説明する。

「石野さんはPerfumeやSU-METALさん(BABYMETAL)、鞘師里保さん(モーニング娘。’18)も所属していた広島アクターズスクール出身で、実際にSU-METALさんと鞘師さんの背中を見て育ったようです。アクターズスクール時代の動画でも、当時から高い歌唱力を発揮していたことがわかります。また、2016年にマツダスタジアムで国歌斉唱をしたり、2017年に堂島孝平さんがサンフレッチェ広島のマスコットに制作したテーマソング『サンチェたいそう』の歌唱にも抜擢されるなど、グループ外でも歌の仕事を持っていました」

 メンバー全員が歌って踊れるグループだったアイドルネッサンス。なかでも石野の歌唱力はファンだけでなく、メンバーからも一目を置かれるものだったと渡辺氏は続ける。

「アイドルネッサンスがカバーしていた村下孝蔵の『初恋』や、初めてのオリジナル作品に収録された『5センチメンタル』では、石野さんがずっとメインパートを歌っていて、他のメンバーがコーラスに回るという重要な役割を担っています。石野さんのボーカルの真髄を味わえるのが、JERRY LEE PHANTOMのカバーである『Music Lovers』。ディファ有明のライブ時には石野さんが自身を象徴する曲として選んだ楽曲でもありますが、Dメロから大サビにかけてフェイクをたくさん入れる箇所が、ライブごとに変化していました。自身でもフィーリングで歌っているとMCで話すなど、天性の歌唱力を持つ石野さんならではの表現力がみられました」

【石野理子 vs「Music Lovers」2017.10.28ライブ映像】アイドルネッサンス
アイドルネッサンス「5センチメンタル」(MV)

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