CANDY GO!GO!が掲げる、“ガールズロックアイドルユニット”のビジョン「胸張ってロックフェスへ!」
「憎しみをどうやって表現するかに苦戦した」(なぎさ)
ーー宍戸さんは一番グループ歴が浅いメンバーですが、加入前CANDYにどのようなところに魅力を感じたのですか?
宍戸:私が加入した時は3カ月参加型のオーディションライブだったんですよ。メンバーの思いとかステージ性とか、一緒に戦ってる人たちの思いを3カ月を通して感じたら、グループに入りたいという気持ちが強くなりました。入ったばかりの時はアイドルらしくなくサバサバしているし、体育会系なグループだと思ってたんですけど、じつはみんなめちゃくちゃ熱いものを持っている人たちで、お人好しで、面白い部分もたくさんある。CANDYはみんなで良くなっていきたいという気持ちがあるので、面倒見のいい先輩が多いですね。ライブがない日にもダンスを教えてくれる先輩もいましたし。
なぎさ:パチパチパチ(拍手)。
宍戸:普通オフは休みたいだろうけど、CANDYのメンバーにはそういったことがないんです。だから、CANDYは客観的に見たら入りづらいと思う人が多いんですよ。でも、実際入ってみたら面倒見てくれる人情味のある先輩が多いので、そこは入ってみないと分からないことだなと思います。
ーー今回アルバム制作して手応えはありましたか?
なぎさ:バッチリ! 今回リリースしたアルバム『IDOROCK』は、リードボーカルが曲毎に違うんですけど、いろんな味があって誰がボーカルをやっても恥ずかしくない作品になっています。あとは、CANDYはいろんなジャンルで活動できると思うんですよ。モデルだったらアイアイ(菜月アイル)であったり、グラビアだったら磯野、その他諸々ではなぎさだったり。個性がバラバラなんですけど、CANDYに対してはみんな気合が入ってて、すごくいい状況だと思います。
関根:たくさんの人に手に取ってもらえたというのもそうですし、アーティストの方に楽曲提供をしていただいて悪戦苦闘したというのもありました。みんなで作り上げたアルバムだなと思います。私がリードボーカルの「ゲッダン!ジェラシー!ラブラブユー!」では、録ったあとに、別日に再度録り直しになっちゃって。嫉妬心が込もった歌で、そういった曲の歌い方が苦手だったのでメンバーとの歌の合わせ方にも苦戦しました。
菜月:これだけ人数がいるので個性を出さないようにしていたんですけど、自分のリードボーカル曲に関してもその意識が抜け切れてなくて、自分のソロパートなのに個性を出せなくなってしまったんです。いつもどうやって歌ってたんだろうと分からなくなって。でも、アイアイの良さを全部ぶつけちゃっていいと言ってもらって、自分の良さだけを求めて歌うことができました。
磯野:CANDYはライブがない日というのがほとんどないので、レコーディングしたあとのライブはきつかったですね。レコーディングでも全力出した後に、このあとライブみたいな。
ーーほとんど休みなしでレコーディングとライブの繰り返しですもんね。その合間になぎささんは作詞にも挑戦しています。
なぎさ:作曲を担当している社長(OKB)の曲を聴いて、この曲は自分にしか書けないと思ったら「この曲は私が書きたいです」と言って書いています。『overdrive / 大切なお知らせ』は「草食系男子」「肉食系女子」をテーマにそれぞれ書きたいですと言ったんですよ。基本的にはリードボーカルを歌っている人が歌詞を書いているんですけど、私が一番苦戦したのは「事件File.055」ですね。私、幸せな歌が書けないんですよ。知らない人が知りもしないのに他人を叩いて、その人が傷ついて壊れていってしまう話を、恋愛に置き換えて憎しみや恨みを込めて書いた曲です。これまでそういう曲を書いたことがなかったので大変でした。タイトルも最初は「男と女のサスペンス」だったんです。レコーディングもその歌詞通りの心境になるのが難しかったです。入り込んだつもりでも声色が明るくなっちゃうんですよね。憎しみをどうやって表現するかに苦戦しました。
ーー「ハイボールの制約」というタイトルも印象的です。
なぎさ:私、歌詞を書くときはお酒を飲んで別世界にいった状態で書くんです。人生経験がまだ少ないので、誰かが乗り移って書いてくれるような感覚がしてその方が書けるんですよ。
ーーハイになって書けるということですか?
なぎさ:泣くんですよね。恋愛経験ないんですけど、ドラマを観た時にああだったなとかを思い出して、涙が流れたらいい歌詞を書ける。「ハイボールの制約」は、「お酒の力を借りずに前向きな立ち向かっていく曲を書くぞ」「書き終わったらハイボールを飲んでいいぞ」という制約のことです。仕事が終わったあとにCANDYのライブに来て、本当はその後お酒を飲みたいんだけど、次の日に影響するから「“ハイボール制約”しよう」みたいな。お客さんが曲をもじって流行らせてくれることも意識しています。
ーー「overdrive」もお酒を飲んだ状態で書いた曲ですか?
なぎさ:私が一番書きたいと言った曲です。肉食系女子のワンナイトラブの歌です。あ……♡
一同:(笑)。
ーー刺激的な歌詞ですよね。
なぎさ:少女漫画でよくある設定をイメージしました。
高城:歌詞をお客さんに見られた時の恥ずかしさがとんでもないですね……。