UKロック好きアイドル・NMB48 薮下柊×クーラ・シェイカーの異色対談実現 互いの音楽観を語り合う

NMB薮下×クーラ・シェイカー、異色の対談実現

 かねてから自身のブログ内のコーナー『薮下柊のナイッシューな気まぐレビュー』で80年代後半〜90年代のUKロックへの情熱を書き綴り、アイドル界でも随一の音楽マニアぶりをみせているNMB48の薮下柊。そんな彼女が、12月28日発売の『Top Yell NEO』(竹書房)内で、11月21日に来日公演を行なったクーラ・シェイカーとの異色対談を行なった。リアルサウンドでは『Top Yell NEO』とタッグを組み、発売より一足先に記事の一部を抜粋して紹介。彼女がUKロックに傾倒した理由や、クーラ・シェイカーの音楽観などについて語っており、先日卒業を発表した藪下にとっても、これをみるファンにとっても貴重な機会といえるだろう。なお、『Top Yell NEO』には「オリジナルな存在であることの難しさ」「日本のアイドル・カルチャー」「来日時の食生活」などについての話を含む、対談の完全版を収録している。(編集部)

「インド音楽は11歳か12歳のときに出会った素敵な女性の影響」(クリスピアン)

クリスピアン・ミルズ(以下、クリスピアン):日本のアイドルと会うのは初めてなので、今日はとてもエキサイトしているよ。

薮下:私もクーラ・シェイカーさんの大ファンなので、今日はお会いできるのを楽しみにしていました! 今、私は17歳なんです(※取材時)。だからアルバムの『K』が出たとき、まだ生まれてもいなかったんですね。でも、初めて『K』を聴いたときは本当に衝撃を受けたんですよ。ブリットポップの他のバンドと、まったく違っていたから。インド色が強いし、個性が強いところがカッコいいなと思いました。

アロンザ・ベヴァン(以下、アロンザ):ありがとう。

薮下:それで『K 2.0』が出るって知ったときも、「アルバムに続編!?」って単純に驚きました。ここでもまた他のバンドとは違うことをやっているなって思いましたし。

クリスピアン:なぜ『K 2.0』を作ったかというと、今の時代、「リブート」が盛んだということはあるよね。リブートっていうのは、同じものを再度作り直す作業のこと。『スタートレック』とか『スターウォーズ』もそうだけどさ。アップデートしたり、続編を作ったり、そういうことをポップ・ミュージックの世界でもやっていいんじゃないかって考えたんだ。そもそもポップ・ミュージックというのは携帯電話みたいなところがあって、古くなったら新しく更新しなくちゃいけない。1作目の『K』はもう古いから、そろそろ更新するべきだと思ったんだ。

薮下:カッコいい! でも、『K』は全然古くないですよ!

クリスピアン:まぁ今言ったのは半分ジョークだから(笑)。あまり気にしないでもいいよ。

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薮下:クーラ・シェイカーさんは、今度、大阪でも公演をするんですよね(※取材は公演前)。私も大阪のアイドルグループなので、MCで言ってほしいオススメの言葉があるんです。

ポール・ウィンターハート(以下、ポール):興味があるね。早速、教えてほしいな。

薮下:テッペントッタンデーッ!!

クリスピアン:テッ……テッ……テッペートッタデー!?

ハリー・ブロードベント(以下、ハリー):テペントタデー!?

薮下:すごい! それ言ったら絶対に大受けしますよ!

ポール:ところで、それはどういう意味なんだい?

薮下:大阪の言葉で、「一番になる」っていう意味です。「てっぺんとったんで!」って言い続けていたら、日本で一番有名な音楽番組にも出ることができたんですよ。

アロンザ:なるほどね。ポジティブな言霊みたいな感じか。

薮下:クーラ・シェイカー、テッペントッタンデー!

クリスピアン:OK、「テッペントッタンデー!」か……。大阪のライブでは、すべての曲が終わったあとにいちいち言おうかな。「テッペントッタンデー!」って(笑)。

薮下:絶対に受けますよ! せっかくだから、どんどん質問していいですか? そもそもクリスピアンさんは、なんでインド文化に興味を持つようになったんですか?

クリスピアン:そうだな……。僕が11歳か12歳のとき、ものすごく可愛い女の子に出会ったんだ。

薮下:おっと! ひょっとしてガールフレンドだったんですか!?

クリスピアン:いや~、残念ながら違うね(笑)。まるで夢のような女性だったんだよ。

薮下:夢のようなって(笑)。

クリスピアン:もちろん彼女はリアルだったけどさ。それくらい素敵な女性だったということだよ。で、その女性がいろいろ教えてくれたんだ。ベジタリアンのこと、インド哲学のこと、インドの音楽……。僕も子供だったから当時は視野が狭かったんだけど、それからいろんなことに興味を持つようになってね。でも、あれはたしかに恋愛みたいなものだったのかもしれないな。お互いに影響を与え合うという意味で。

薮下:すごいなぁ。一冊の本が出せそうな内容ですね!

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