ミニ・アルバム『あにしんぼう』インタビュー
スチャダラパーが語る、ポップな新作『あにしんぼう』の全貌「キテるな~このおっさんたち(笑)」
前作アルバム『1212』から1年3カ月ぶりにリリースされる、スチャダラパーのミニ・アルバム『あにしんぼう』。舞台『男子!レッツラゴン』のテーマ楽曲となった「レッツロックオン」やAbemaTV『おしえて アベマくん』の主題歌「ドキメキニシス」、Timberlandのキャンペーン・ソングをブラッシュ・アップしたタフな「ジャンクリートコングル feat. ロボ宙」など、ビート感が強く、キャッチーな感覚の楽曲が多く収録され、ポップな雰囲気が印象的な一作だ。初回限定盤にはライブとMVを収録したDVDが同梱され、会場限定盤としてバンド:ザ・コスト・パフォーマンスとのセッション・アルバムもリリース。現在進行形のスチャダラパーをトータルで見せるようなリリース展開となっている。(高木“JET”晋一郎)
――今回の新作タイトルは『あにしんぼう』とのことですが、ひらがなのタイトルは破壊力ありますね。
Bose:もう『怖さ』が出てくるよね。作務衣着て自己流書道で書く感じだわ(笑)。
SHINCO:キテるな~このおっさんたちって(笑)。
――このタイトルはどこから?
Bose:今回は『あにしんぼう』、初回限定盤に付属するライブとMVで構成された『KGGDVD』、そして会場だけでリリースする『Low-cost, High-performance』の三枚でひとセットっていうイメージがあったんだよね。だけど中身が決まらないまま、パッケージ・デザインのオファーをしなくちゃいけないタイミングになっちゃって、その「三枚でひとセット」っていうイメージだけで、デザイナーの田口陵くん(CIDER inc.) に発注したんだよね。『内容は決まってないけど、三つデザイン考えて』って。
――取っかかり無さすぎますね(笑)。
Bose:それで田口くんも悩んだ挙げ句、自ら三部作のテーマをもってきてデザインを組んでくれたんだけど、テーマありきでタイトルがきまったんだよね。
――無茶振りなのに責任も重大に。
Bose:さらにその流れでは、「ジャンクリートコングル feat. ロボ宙」でのロボ宙の表記を『原田ロボ世』にしたかったんだよね。
――なんなんですか(笑)。
Bose:もう語呂は良いし、『知』と『ロボ』は韻踏んでるし!って。
SHINCO:「ジゴロ7」では『原田ロボ郎』だったから、その原田で繋がりという部分でも。
ANI:あと、ウォシャウスキー兄弟がウォシャウスキー姉妹になったっていうニュースもあったし! って盛り上がってたんだけど、これはロボ宙に言ったら怒るなって。
Bose:20年前だったら勝手に変名させてたんだけど。
SHINCO:『もう決まったから』って(笑)。
Bose:でも、ロボ宙との付き合いも長くなって、これは本当にやっちゃダメなヤツだなって(笑)。
ANI:ますます心を開いてくれなくなると思って、今回もロボ宙のままで。
――リリースとしてはバラバラにも売り出しますが、前提としては3枚組のボックスというイメージだったんですね。
Bose:うん。内容も全部違うし、それを無理に一枚にするよりは、バラバラだけどひとセットっていうパッケージが相応しいかなって。