Swimyが提案する、音楽エンタメの新しい形「一人でいることの意義を感じる音楽を作れたら」

Swimyが表現するエンターテインメントの形

「一人で音楽を聴いているところを全面的に肯定したい」(Takumi)

ーーこのデビューシングル以外にも沢山の曲があると思うんですが、Swimyというバンドでは、どんな世界観を描いていきたいですか?

Takumi:基本的には、まず僕らの音楽にいろんな音を入れたいって気持ちがあるんですね。ライブでも風の音とか鳥の鳴き声とかを演じてたりしていて。というのは、僕らの音楽で現実から離れてほしいという思いがあるんです。

ーーちょっとミュージカルっぽいような?

Takumi:そこはライブのステージを作る時によく言ってますね。ミュージカルみたいなステージを作りたい。もっとセリフが入ってもいいんじゃないかと思うし。エンターテインメントとしてステージを面白いものにするのが理想です。僕、ジブリ映画が好きなんですけれど、ジブリ映画を観てるときって、その世界に入り込んで、自分がいる場所を忘れてしまうような感覚になっていたりする。Swimyの音楽でも、そんな風になってほしいと思うんです。だから、まずは一人で音楽を聴いているところを全面的に肯定したい。そこからがスタートだと思っています。

ーーなるほど。一人でいることを肯定したいというのは?

Takumi:最近はフェスが人気で、僕らもやっぱりそこを目指すし、大勢に歌ってほしいという気持ちもあるんですけれど、でも、もともと僕の音楽の聴き方ってそうじゃなかったんですよね。僕は母子家庭で育ってきていて、母親が夜中も仕事にいって、家で一人でいる時が多かった。そういう小さい時に自分の心のやり場がなくて悲しい、怖い、苦しいっていう思いがあったんです。でも、そういう時に音楽に助けられたというのもあって。一人でいるからこそ音楽を独り占めできると思うんです。だから自分も、一人でいることの意義を感じる音楽を作れたら、一人でいる時間を否定しなくてすむ。そう思うんです。

ーーキャッチーなもの、メインストリームなポップソングを志向する気持ちと、一人を肯定する気持ちと、その両方がSwimyの音楽には入っている。

Takumi:そうですね。結局、大勢の人がいても、それは一人の集まりだと思っているので。一人を実感するからこそ大きな輪を作れることがより尊く感じるんじゃないかと思います。

ーーでは、最後の質問。バンドがこの先やってみたいことを聞ければと思うんですが、もし何十億でも使っていい、金に糸目をつけないとなったら、たとえばどんなことをやってみたい?

平成のまお:私たちがよく言っているのは、たとえばどのライブハウスでやりたいみたいな目標より、森の中とか、普通人がやらない場所でやってみたいっていうのがあるんです。ステージもイチから作って、完全なる異空間を作りたい。

Takumi:インフラも全部整備してもらってね。そういう初体験になるような場所を作りたい。バンドをやっていく中で、そういうものを探し続けたいですね。

(取材・文=柴那典)

■リリース情報
『あっちむいて』
発売:2016年3月2日
価格:¥1,200(税抜)
【収録曲】
1. あっちむいて
2. etc
3. relAte
テレビ東京系アニメ「銀魂゜」エンディングテーマ(2016年1月~)
初回生産分「銀魂」描き下ろしワイドキャップステッカー仕様

■『あっちむいて』ミュージックビデオ(期間限定Full Ver.)
https://youtu.be/P9jGrjMfZFc

■ライブ情報
3月3日(木)渋谷TSUTAYA O-Crest (18:00/18:30)
3月6日(日)阿倍野ROCKTOWN (17:30/18:00)
3月7日(月)名古屋APOLLO BASE (18:30/19:00)
3月16日(水)渋谷TSUTAYA O-nest (18:30/19:00)
3月23日(水)渋谷La.mama (18:30/19:00)
4月8日(金)横浜BAYSIS (18:00/18:30)
4月27日(水)新宿LOFT (18:00/18:30)

■オフィシャルHP
http://www.swimy-web.com/

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