PASSPO☆根岸・森・玉井が語る、結成7年目で辿りついたグループ像「自由な曲がいちばん似合う」

PASSPO☆、“Re:デビュー”までの軌跡

 “旅”をテーマにしたガールズロックユニット・PASSPO☆が、2月24日リリースのシングル『Mr.Wednesday』で日本クラウンからRe:デビューを果たした。相次ぐクルー(メンバー)の卒業やバンド活動への挑戦など、数々の試練を乗り越えながら結束力を強めてきた彼女たちは、まさに今グループとしていちばん輝きを放っている時期かもしれない。今回リアルサウンドでは、クルーの根岸愛、森詩織、玉井杏奈へのインタビューを敢行。デビューから現在までの活動を振り返りながら、いわゆるアイドルにとどまらないPASSPO☆のグループ像について迫った。(編集部)

「『この先こうありたい』という像を自分たちで考えられるようになった」(根岸)

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根岸愛

ーー今回初登場ということで、これまでの活動を振り返りながら、どのように今のPASSPO☆らしさにたどりついたのかをお聞きしていきたいと思います。まずデビュー当時と今で変わったところはありますか?

根岸愛(以下、根岸):結成7年目で、だいぶ大人になったなぁと思いますね。昔よりみんなで一緒にいる時間が長くなって、みんながいちばんにPASSPO☆のことを考えてるからこそ、なんでも言い合えるようにもなりました。

玉井杏奈(以下、玉井):昔より仲良くなったね、年々仲良くなってます。

根岸:もともと仲はよかったけど、もっと深くなれたかな。

森詩織(以下、森):真剣に話せるようになったよね。

玉井:活動への意識がみんな変わった。そもそもPASSPO☆は、アイドルをやりたくて集まったわけじゃなかったので、自分の中でのアイドル像が「こういうものかなぁ? うーん、これで大丈夫かなぁ」っていう感じのままスタートしていったんです。なのでメジャーデビューの時も“THEアイドル”って気持ちではなくて、アイドルってこんな感じかなぁ……? みたいな(笑)。すごい手探りで始まってましたね。

根岸:ダンスも歌も、みんなほぼ経験がない子たちばっかりだったから、とりあえず目の前のことに全力で必死だったし。やっと今は「この先こうありたい」っていう像を自分たちで考えられるようになりましたね。今は7人……もともと10人だったんですけど、徐々に一人一人のPASSPO☆での役割がはっきりしてきたなぁと思っていて。一人一人が尊敬できるというか、一人でも欠けたら困っちゃうなぁっていう状況にあるので。ちゃんとみんなで一緒に成長できてるんだなって思いますね。

玉井:いろんなことが初めてばっかりの中でメジャーデビューをして、死ぬほど忙しくなって。初めての忙しさを経験して、むっちゃん(佐久間夏帆)は体調や気持ちの面でついてこれなかったんです。でも今一緒に話すと、今のPASSPO☆に戻りたいって。むっちゃんのやりたかったPASSPO☆がつまってるらしくて、そういう話をよく聞きます。みんなでよく言ってるのは、辞めたクルーが「戻りたい」って思うようなグループをやれてるのはすごいいいことだなって。今、もしむっちゃんがいたらとかいろいろ考えるけど、辞めちゃった当時は「からだをいちばん大事にして」ということしか思えなくて。自分も精一杯で、疲れきってたのもあったので。

ーーPASSPO☆はものすごい数のフライト(ライブ)をこなしてきましたよね。

玉井:たくさんやることがいいと思ってたんですけど、当たり前だけどパッセン(パッセンジャー:ファン)のみんなも疲れてるんですよ。お財布もからだも。それは本当に申し訳なかったなぁと思うし。

根岸:時間とお金を搾り取るようで……申し訳なかったね。

玉井:私たちもどんどん衰えていくし、とにかく頑張るしかなかったよね。

森:そうだね、あの時は本当にとにかく頑張ってた。

ーーそのような経験から学んだことも?

根岸:学びましたね。

森:スタッフさんも疲れてた。うちらで動いてたようなもんだよね、マネージャーさんが固定じゃない時期もぜんぜんあったし。

玉井:でもそういうことがあって、自分のことは自分で考えることが基本になりましたね。そういうところから、振り付けやりたいです、作詞やりたいです、衣装やりたいですとか、自分たちで言うようになった。楽器もそうで。今までの6年間で結局、無駄なことはなかったんだなって思います、最近は。イベントに出ると、一人でもPASSPO☆のことを好きになってもらえるようにって考えてやってるだけなのに「あの“ドーン!”感はなんだろう」ってすごい言われるんですけど(笑)。たしかに何が起きても大丈夫っていう気持ちはあるので、それが無駄に出ちゃってるんだろうね。

森:飛行機じゃなくて、戦闘機って言われる(笑)。

玉井:新人アイドルちゃんが怖がっちゃうんですよね。なんか、すいませんみたいな。

ーー数をこなしてきたという自信が、それぞれにあるんでしょうね。

根岸:そうですね。

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