ザ・ビートルズ“クリスマス解禁”の衝撃 定額制音楽配信サービスへの楽曲開放は何をもたらす?

 そして、2010年のiTunes独占販売開始とは異なり、今回は一挙9社との配信契約を行なっていることにも注目したい。その理由について、ジェイ氏はこう推察する。

「以前、ビートルズはアップルとiTunes販売で独占契約しました。今回、9社で同時に配信する契約に決まったことは、定額制音楽配信が音楽ファンを開拓する場所であり、世界的に今後主流となる音楽サービスであることをアーティスト側もレーベルも認知しているという一つの証拠でしょう。また、最も影響力のあるバンドのカタログ解禁は、他のアーティストやレーベル、権利関係者の解禁に対する理解を好意的なものに変える影響へとつながり、今後の大物アーティストの楽曲解禁や独占配信など、定額制音楽配信の成長に追い風となるはずです」

 iTunesでダウンロード販売を開始した際には、公開初週で45万枚のアルバム売上と2百万曲の楽曲売上を記録(米サウンドスキャン調べ)したことでも知られる“ビートルズ解禁”の衝撃。定額制音楽配信サービスで、彼らの音楽はどれほど多くのリスナーに届き、音楽業界にどんなインパクトを与えるのか。これを受けた各アーティストの反応も注視していきたい。

(文=編集部)

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