アイドリング!!!のメンバー全員卒業は“次”への布石? フジテレビとアイドルの関わりを読む
また、同氏は“大型グループの解散=シーン規模の縮小”ではないと指摘する。
「大型グループが次々と解散・活動休止していると、アイドルシーンが縮小しているかのように感じる人もいると思いますが、必ずしもそうとはいえないと思います。AKB48の売り上げ枚数だけを見れば、たしかに右肩上がりとは言えないですが、同じ母体であるフジテレビが行っている『TOKYO IDOL FESTIVAL』の入場者数は年々増加し、2014年には4万1000人以上を記録しています。さらにアイドルネッサンスのように大手が運営するアイドルも新規参入していますし、AKB48やももクロのブレイクによって市場規模そのものが拡大しているので、インディーズでも充分にやっていけるケースも少なくありません。アイドリングが全員卒業という形を取ったのも、売れている、いないという基準による判断というより、メディアとの関わりの中で、次の段階に進んだということなんだと思います。実際、フジテレビは先日、Webメディアやライブイベント、TVやラジオ番組などでアイドル情報を発信する『TOKYO IDOL PROJECT』を立ち上げたばかりです。アイドリング!!!という柱を一時的には失うかもしれませんが、そこから手を引くどころか、積極的にアイドル市場へ参入してきている。メンバーが全て卒業したことで、新たなアイドリング!!!が生まれるのかどうかは定かではないですが、フジとアイドルの関わりはまだまだ増えていくことでしょう」
長くに渡って活性化し、運営も次のタームを模索しつつある近年のアイドルシーン。このアイドリング!!!運営及びフジテレビの施策は今後どうなっていくのだろうか。
(文=編集部)