スクリーモ、J-ROCK、ボカロ……すべてを飲み込む新世代バンドa crowd of rebellionの魅力とは?

 また彼らの楽曲を聴いているといろんな感情が麻痺して、ときどきラウドロックを聴いてる感覚が薄らいでいく瞬間がある。ギターのちょっとしたフレージングやブレイクダウンを耳にして改めて現実に引き戻されるものの、実は彼らの楽曲って近年のギターロックやボカロ楽曲に似たスタイルなのではないだろうか。テンポ感やメロディセンスからは昨今ヒットチャートを賑わせているロックバンドと共通する魅力が感じられるし、複数の楽曲をつなぎあわせたかのような複雑な構成はヒャダイン以降の楽曲制作論と似たものがあるように思える。要するに、こういった音楽観や作曲方法が特別なものではなく、日本の音楽シーンに根付いたものにまで成長したということなのかもしれない。

 実はこういった状況は特別なことではない。彼ら以外の若手バンドからも上に挙げたような要素を備えたバンドは存在している。3月7日からスタートするa crowd of rebellionの全国ライブハウスツアー『#acor “The Crow” tour 〜黒光り伝説!新生活応援の旅〜』各公演に帯同するバンドたちからも同じ“匂い”を感じ取ることができる。そういう意味では今回のツアーは、今後のラウドロックシーンを占う上でも絶対に見逃せないものと断言したい。

 今やメジャーシーンでトップに君臨するONE OK ROCKがツアーのサポートアクトを一般公募し、若手にもチャンスを与えている2015年。いよいよラウドロックシーンは次のステージへと到達しつつある。このシーンが単なるブームで終わることなく、日本独自の音楽文化としてさらに深く根付くためには、a crowd of rebellionのようなバンドの活躍に期待がかかっている……と言っては大袈裟だろうか。なんにせよ、彼らが今度どんな楽曲を世に送り出してくれるのか、早くも楽しみでならない。

■西廣智一(にしびろともかず) Twitter
音楽系ライター。2006年よりライターとしての活動を開始し、「ナタリー」の立ち上げに参加する。2014年12月からフリーランスとなり、WEBや雑誌でインタビューやコラム、ディスクレビューを執筆。乃木坂46からオジー・オズボーンまで、インタビューしたアーティストは多岐にわたる。

20140301-acrowdrebellionth_.jpga crowd of rebellion『The Crow(初回限定盤)』(ワーナーミュージック・ジャパン)

■リリース情報
『The Crow』
発売:3月4日(水)
価格:初回限定盤(CD+GOODS) ¥1,620(tax in)
   通常盤(CD) ¥1,200(tax in)

<収録内容>
01. The Crow
02. REBELLIOUS BEHAVIOR
03. A Malice Of Rider

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