NoisyCellがメジャーデビューライブで見せた可能性 ジャンルの枠を超えるサウンドとは?

NoisyCell
VapよりメジャーデビューしたNoisyCell。

 NoisyCellが、メジャーデビューとなる1stミニアルバム『Your Hands』のリリースライブを8月19日、渋谷GARRETで行った。

 NoisyCellは、ラウドロックバンド・Pay money To my Painのギタリスト兼リーダーのPABLOが初めてプロデュースを手がけた“メロディアス・ラウドロックバンド”。ボーカル&ギターのRyosuke、ギター&スクリーム&プログラミングのRyo、ドラムのKiyoshiの3人組で、Kiyoshiの加入をきっかけに2013年より都内を中心にライブ活動を開始。独自の音楽性を持つ新世代のラウドロックバンドとして注目を集めていた。また、現在TVアニメ『ばらかもん』のEDテーマに楽曲が起用されていることで、知名度が急激に上がっている。

 Silhouette from the Skylit、Blie△N、ENDER、LIQUIDZ EDGEら4組のライブの後、いよいよNoisyCellが登場。今回はサポートベーシストとしてENDERのATSUSHIを迎え、4人体制でのライブだ。まず1曲目は、ツインギターが絡み合うイントロが印象的な「Your Hands Grasping Even Yourself」からスタート。デビュー記念ライブという緊張感からか演奏が少し固くもあったが、それがかえって瑞々しく、バンドの初期衝動を感じさせる。また、3人体制の時は打ち込みのデジタル感が前に出ていたが、骨太なベースが加わったことにより音の厚みが増し、よりオーガニックで生々しいサウンドを聴かせるバンドに変わっていた。ボーカル・Ryosukeのハイトーン・ボイスの旋律も、よりエモーショナルに響く。その後、ストレートで攻撃的なサウンドが特徴的な「Dream Box」、NoicyCellならではの叙情的なメロディーが耳に残る「Deep Blue」を続けざまに披露する。

 MCではRyosukeが、その日を迎えた喜びをオーディエンスに伝える。こなれたMCとは言えないが、「今日は特別な日」と語る彼の表情は本当に嬉しそうだ。これからシーンに打って出ようという気合いも伝わってくる。その後、Ryosukeのエモーショナルでメロディアスなボーカルと、Ryoの疾走感溢れるスクリームの掛け合いが痛快な「Dance Like Mad」「Noah」「Rain of Hope」の3曲を続ける。MCを経て肩の力が抜けたのか、中盤からの演奏は本来のポテンシャルが発揮できていたようだ。フロアの熱気も高まり、フロントの2人の息もぴったりと合っている。

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