嵐はテレビの中でどう歳を重ねていく? 青井サンマが正月の特番ラッシュを振り返る
1月4日 日本テレビ系『二宮和也の!日本調査2015新春SP~東海道五十三次を巡る旅~』
昨年度は年末の23時台で全国ネットだった特番が今回は年始の関東ローカルに。ローカルでもやるという決断がなされたと好意的に捉えたいと思います。
スタッフに名を連ねるのは『しゃべくり007』『嵐にしやがれ』のチーフプロデューサーに『イッテQ』『月曜から夜ふかし』の総合演出に『ニノさん』の演出という豪華な顔ぶれ。番組はタイトル通り東海道五十三次について学ぶゆるいバラエティですが、ロケあり識者とのスタジオトークありコントありと、二宮くんのバラエティ対応力を充分に堪能できる構成でした。
ヲタとして印象的だったシーンはふたつ。ひとつめは忍者体験で水上を走る(失敗すれば池に落ちる)術をしてみないかとスタッフにふられて「オレ今週東京ドーム(でのコンサート)5連戦よ」と前置きしつつ「『二宮和也の日本調査』が、二宮が汗かかないで(いいわけがない)」と挑み池に落ちたところ。ふたつめは縁切り神社で御札に「不健康な物事、全てを切りたい」と書いていたところ。ガチですね……。年末の超激務を走り抜けた二宮さん、お疲れ様でした。どうかこれからも心身ともに健康でいられますよう……!
1月11日12日 フジテレビ系『オリエント急行殺人事件』
アガサ・クリスティ原作、三谷幸喜脚本の2夜連続6時間の新春ドラマ。事務所枠でもあるのかこの手の三谷ドラマにはひとりジャニーズタレントが入るのが恒例ですが、今回は二宮くんが12人いる犯人のひとりとしてキャスティングされました。
注目したいのは「豪華俳優陣の中での脇役」という二宮くんにとってはほぼ初めての位置。主演俳優(青年役)としては評価を確固たるものにしている二宮くんですが、脇役(今回は青年役ですが、今後はおじさん役も)としてはどうなのかが気になるところです。
蓋を開けてみればさすがの演技力で、目立ちすぎずひっ込みすぎずの必要十分な存在感。そして俳優陣が演技を競う“12人が順番にナイフで刺す”シーンでの冷徹さは出色でした。「かわいらしいルックスで悪目立ちしてしまうのでは」という心配に関しても、今回は青年役だったこともあり、おそらく大丈夫でしたよね……?
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長々と書いてきましたが、冒頭にあげた「嵐がどのようにテレビの中で歳をとっていくのか」という件について、それぞれの番組で「歳のとり方」が提示されていたように見受けられました。先日発売が発表されたニューシングルは、メンバーが出演しないドラマの主題歌というはじめての試みで、こちらも大人方向への変化を感じさせますね。
トップアイドル嵐が自らの存在感をどうシフトさせていくのか、見守るファンにとってもエキサイティングな1年になりそうです。
■青井サンマ
ヲタ歴7年のゆるくぬるい嵐ヲタ。独断解説「嵐の聴き方」はTwitterまとめサイト『Togetter』で100万viewを突破。ウェブメディア『cakes』で「嵐の聴きかた」を連載。著書に『嵐ヲタ絶好調超!!!!』(大和書房)。Twitter