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栗本斉の「温故知新 聴き倒しの旅」

佐野元春は早すぎたB-BOYだった? 名盤『VISITORS』のラップが古びない理由

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佐野元春
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 2014年の今、〈ヒップホップ〉や〈ラップ〉という言葉を出しても、「何それ?」と言われることなんて、まずなくなりましたよね。音楽表現のひとつとして、ボーカルとラップはすっかり同等の地位を築きました。一昔前までは、ラップを取り入れたというと、サブカル的なイメージだったりイロモノだったりしたわけですが、さすがにそんな風に思う人も今やいないでしょう。嵐だってAKB48だってEXILEだってPerfumeだってポケモンだってゲラゲラポーに至っても、ラップを取り入れているので、どこから聴こえてきてもなんら不自然な感じはしません。

 こういったJ-POPシーン、そしてお茶の間にラップが浸透したのはいつ頃のことでしょうか。日本のヒップホップの歴史から紐解いてみると、おそらくEAST END×YURI の「DA.YO.NE」や、スチャダラパー×小沢健二の「今夜はブギーバック」がリリースされた1994年頃ではないかと推察されます。このあと、RIP SLYMEやKICK THE CAN CREWなどに続く「J-RAP」ブームが起こり、Dragon Ashのようなミクスチャー・バンドも人気を得て活性化されていきます。かなりざっくりではありますが、大まかにいえばこんなところでしょう。

 さて、それよりもさらに80年代初頭までさかのぼると、YMOに「ラップ現象」という楽曲があったり、スネークマン・ショーがヒップホップにアプローチしたりとその萌芽は見られます。ただ、これらはあくまでマニアックな世界でしかありませんでした。しかし、1984年に音楽シーンを揺るがす作品が登場します。それが、佐野元春の4枚目となるオリジナル・アルバム『VISITORS』。本作は、日本のポップ・シーンにおいて本格的にヒップホップ文化を取り入れた作品として、発表されて以来30年もの間、高い評価を得てきた歴史的名盤です。

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