布袋寅泰、ももクロ提供曲のギターを解説「デザイン的な作曲で、5曲を1曲にまとめた」

パワーコードとはロックギターの基本

 続いては、「ロックギターの基本」であるパワーコードについて説明。亀田が「ドとソ、つまり1度と5度さえ押さえれば、メジャーもマイナーも関係なく、上のメロディがなんでも押さえられる、JPOPの土台を支える存在」と、その重要性を語ると、布袋は「簡単だけど、どこで使うかが重要」と指摘した。

 後半では、布袋寅泰×KREVA×亀田誠治のユニットTHE THREEの「裏切り御免」と、ももいろクローバーZの「サラバ、愛しき悲しみたちよ」という、共に布袋が手掛けた楽曲について言及。「裏切り御免」については、亀田が「布袋さんのリズムのシャープさ、正確さが、KREVAの鋭いラップと息が合っている。サビは布袋さんのメロディが主役になっている」と語ると、布袋は「そういうオファーは多いですから、脇役でありながら出しゃばったりしますけどね。基本的には自分の作った音楽とは違うギターを引き出してもらえるのはセッションやコラボレーションの楽しみ」と、他アーティストからの刺激が重要と述べた。また、「サラバ、愛しき悲しみたちよ」については、亀田が「ありとあらゆるメロディの種類が一曲の中に混じっていて、その中を布袋さんのギターが駆け抜けていく」と、音の多彩さを語ると、布袋が「この曲はデザイン的な作曲というか、5曲を1曲にまとめちゃった。まったく違う曲をシャッフルしてくっつけちゃえと。その接着剤になっているのが僕のギターなんですよね」と、同作の裏側を語った。

 番組の最後には、布袋が近年のギターフレーズの傾向について「脇役という風に意識してもいけないし、主役だと思ってもいけない。ここで音楽を奏でることが楽しいんだ、そこに溶け込んでいたいんだという思いで奏でられるようになったら最高ですよね」と、ギターを弾く上での心意気を語ると、亀田が「時代が変わって、コンピューターで音楽を作ることができる時代になっているけど、その中心にはギターがあって、時に主役、時に脇役になる。何年経ってもこの形は崩れないんじゃないかと思います」と締め、番組は終了した。

 そのほか、亀田が音楽にまつわる場所を探訪する「亀さんぽ」というコーナーもあった今回の放送。次回10月16日の放送ではmiwaをゲスト講師に迎え、「元気が出るリズム学」を講義する予定だ。

(文=向原康太)

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