初音ミクは確かにそこに実在した 大観衆を魅了した『マジカルミライ 2014』レポ

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(C) Crypton Future Media, INC. www.piapro.net / (C) SEGA / Graphics by SEGA / MARZA ANIMATION PLANET INC. / Organized by TOKYO MX / Crypton Future Media, INC.

 観客の鳴り止まない「ミクコール」の後、アンコールがスタート。まずはクールなダンスナンバー「Sweet Devil」を披露し、観客を気分良く踊らせると、リンとレンが登場。 “あげ↑てきな”でお馴染みの「shake it!」を歌うと、客席は「oh yeah!」のかけ声で3人のパフォーマンスに応えた。

 最後に、ミクはこのコンサートを支えたバンドメンバーである伊東賢佑(ドラム)、金野倫仁(ベース)、黒瀬香菜(キーボード)、三沢崇篤(ギター)を1人ずつ丁寧に紹介すると、「ボーカルは? せーの!」と茶目っ気たっぷりに客席に呼びかけ、「初音ミク!」と、観客はこの日一番のレスポンスで彼女に応えた。

 その後、ミクは「感謝を込めて歌います、『39』!」と語り、アンコール最後の曲「39」へ。ライブの定番曲である同曲に合わせ、メインスクリーンにはこれまで創作された様々なクリエイター作品の映像が流れた。そして楽曲が3:39を迎えると銀テープが舞い、大盛況のなか、コンサートは終了した。

 バーチャル・シンガーのコンサートでありながら、作り手側も一切妥協せずに初音ミクを1人のアーティストとして扱うことで、とことんフィジカルなライブ体験を観客に与えた同イベント。

 端から見れば実在しないアーティストのライブが満員の客席となるなど、想像もつかない出来事かもしれないが、その場に居合わせた人なら理由は明確だろう。『初音ミク』という“1人”のシンガーが、クリエイターやミュージシャン、そして観客の手によって、確かにそこに“居た”のだから。

(文=中村拓海)

■セットリスト

M0「High-energy Particle」 アーティスト:EVALA
M1「カゲロウデイズ」 アーティスト:じん
M2「二次元ドリームフィーバー」 アーティスト:PolyphonicBranch
M3「心臓デモクラシー」 アーティスト:みきとP
M4「ありふれたせかいせいふく」 アーティスト:ピノキオピー
M5「スキキライ」 アーティスト:HoneyWorks
M6「からくりピエロ」 アーティスト:40mP
M7「Weekender Girl」 アーティスト:kz (livetune) × 八王子P
M8「FREELY TOMORROW」 アーティスト:Mitchie M
M9「深海少女」 アーティスト:ゆうゆ
M10「ピアノ×フォルテ×スキャンダル」 アーティスト:OSTER project
M11「erase or zero」 アーティスト:クリスタルP
M12「glow」 アーティスト:keeno
M13「Hello, Worker」 アーティスト:KEI
M14「アカツキアライヴァル」 アーティスト:Last Note.
M15「ワンダーランドと羊の歌」 アーティスト:ハチ
M16「Tell Your World」 アーティスト:livetune
M17「東京テディベア」 アーティスト:Neru
M18「Last Night, Good Night(Re:Dialed)」 アーティスト:livetune
M19「キャットフード」 アーティスト:doriko
M20「EARTH DAY」 アーティスト:Harry(はりーP)
M21「ゆめゆめ」 アーティスト:DECO*27
M22「ODDS&ENDS」 アーティスト:ryo(supercell)

アンコール
M23「Sweet Devil」 アーティスト:八王子P
M24「shake it!」 アーティスト:emon
M25「39」 アーティスト:sasakure.UK×DECO*27

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