ユルさとアツさで独自の進化 清純派ヒップホップアイドルグループlyrical schoolはブレイクするか?

 ami、ayaka、mei、yumi、hina、minanの6人組・lyrical school(略称はリリスク)は、清純派ヒップホップアイドルをうたうグループ。今月15日にtofubeatsプロデュースによる最新シングル『FRESH!!!』を発売し、オリコン週間チャートで21位(初動0.4万枚)を獲得。11月2日には恵比寿LIQUIDROOM(キャパ1000人)にてワンマンライブを行うことが決定している。

lyrical school「FRESH!!!」(MV)

女子大生風のユルいラップと今風の高品質なトラックの組み合わせ

 結成は今から4年前の2010年8月。美大生を中心とする集団「NEWTRAL」によるプロデュースプロジェクトとして発進したのが始まりだった。NEWTRALの企画、構成を行っていたのはキムヤスヒロ。「『国際青少年映像キャンプDINFAC2006』日本代表」「第1回映画甲子園最優秀作品賞獲得」「デジタルスタジアム出演」といった経歴を持つ彼は、当初から現在に至るまで、同グループのプロデュースを行っている。TENGAをスポンサーに迎えたことで、つけられたグループ名はtengal6。わざわざ「"清純派"ヒップホップアイドルユニット」を肩書きとしたのは、このTENGAのイメージを逆手に取った戦略だったと見ていいだろう。また、メンバー募集の際のテキストには「ポップなヒップホップのトラックに、ヘタウマな女の子のラップが乗ることによって、あどけないかわいさが生まれればと思っています」とあり、実際初期のグループの魅力は、女子大生的なユルいラップと今風の高品質なトラックの組み合わせの妙、にあった。大学生たちが仲間たちと遊びの中で作っている、というモラトリアム感が心地良かった。ももクロのブレイクにより「少女たちが全力で歌い踊る」というスタイルがアイドルシーンの中で流行するのはもう少し後のこと。それとは既に差別化できていた、という点で見れば、少し早過ぎる登場だったのかもしれない。

 2012年5月には、tofubeats、元ズットズレテルズ・呂布、WEEKEND・泉水マサチェリー、餓鬼レンジャー・ポチョムキン、okadada、Fragmentらが参加した傑作アルバム『CITY』をリリース。これを最後にtengal6からlyrical schoolに改名することになる。

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