岡島紳士のアイドル最新マッピング 第10回 橋本甜歌
tofubeats楽曲でデビュー 子役・ギャルモデルを経た橋本甜歌は「真のアイドル」を目指す?
映画『最近、妹のようすがちょっとおかしいんだが。』に主演し、フルヌードを披露。さらにtofubeatsプロデュースによるその映画の主題歌『HOW'S IT GOING ?』でCDデビュー(名義は役名の神前美月)を果たした、橋本甜歌。
元々は子役としてデビューし、"てんかりん"なるニックネームで呼ばれ高い人気を獲得していた彼女は、その後ギャルのカリスマモデル"てんちむ"として活躍。2つのジャンルでそれぞれトップクラスのポジションにまで上り詰めるという、類まれな才能を発揮していた。
今回はそんな彼女の特異な経歴を振り返ってみることで、その魅力に迫ってみたい。
カリスマジュニアアイドル&ジュニアモデル てんかりん時代
芸能活動を開始したのは小学1年生からだが、彼女がまず最初に大きく注目されたのは、04年4月、小学校5年生の時。NHK教育の人気キッズバラエティ番組『天才てれびくんMAX』のレギュラー出演が始まったことがきっかけだった。ニックネームは「てんかりん」。黒髪ショートカットでボーイッシュなルックスは、番組開始時からてれび戦士(レギュラー子役の番組内での総称)の中でも一層際立った存在感を放っていた。さらに「大人になったら友達なんていなくてもいい」など子どもらしからぬあけすけなトークを展開するなど、天真爛漫なキャラクターも受け、瞬く間に人気が上昇。本来の視聴者層である子どもたちだけでなく、大人のアイドルファンの間にも、その人気は波及して行った。
波に乗った彼女は、ジュニアアイドルとしてグラビア雑誌に登場する以外にも、単体で2冊の写真集と1枚のイメージDVDをリリース。ちなみにこの頃、番組内の音楽コーナー「ミュージックてれびくん(略称はMTK)」にて、タケカワユキヒデ作詞作曲による『誕生日のうた』、カヒミ・カリィと仙波清彦が参加した『さかさまさかさ』、サエキけんぞうとpolymoog(ELEKTEL)と仙波清彦が参加した『僕はドライブ』といった楽曲を歌っている。
さらにジュニアファッション誌『ピチレモン』(学研)の専属モデルとしても活躍。エッセイ集『12歳の友情論』(ブックマン社)を発表するなど、メディアからは「カリスマ小学生」と呼ばれるほど、八面六臂の活躍ぶりだった。
13歳での素行不良、自傷行為… カリスマギャルモデル てんちむ時代
そんなてんかりんだったが、2007年3月をもって天てれを卒業すると、同年の夏放送、中2の時にお昼の連続ドラマ『こどもの事情』(TBS系)に主演が決定。が、撮影途中に髪を染めるなど、素行不良が増えて行く。さらに個人で携帯用のブログを始めるるものの、プライベート画像が流出。ネットで炎上するなど騒動が広がり、08年には事務所を退所、芸能界を引退した。