『HARE NOVA Vol.02』ライブレポート 「音楽の新しい時代を作るのはやっぱり人間」

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 5バンドの演奏を終えて、すっかり温まった会場をさらにヒートアップさせたのはゲストアクトの黒猫チェルシー。持ち前のガレージロックの荒々しさに、ヘヴィロック的な凄味を増した最新型の黒猫チェルシーの本領を存分に叩き付けてくれた。「このHARE NOVAってイベントのいいところは、誰がグランプリを獲るとかじゃなくて、これを機会にして、すべてのバンドがここからいろんな繋がりを持てるってところだと思う」とMCで若いバンドたちにエールを送る渡辺大知。しかし、彼らのステージを食い入るように見つめていた出演バンドたちは、そのパフォーマンスの迫力に圧倒されたに違いない。

こうして2回目の開催を終えたHARE NOVA。もしかしたら数年後に日本の音楽シーンを塗り替えてくれるかもしれない有望なバンドの数々の登場に、ゲストウォッチャーの面々は終演後も興奮さめやらない様子だった。「今日は関西の勢いを感じましたね(vivid undressのボーカルkiilaも関西出身)。僕が好きだったのは絶景クジラ。SMAはレーベルではないので、やっぱりパフォーマンスを一番重要視するんだけど、一番パフォーマンス力を感じました」(原田公一)。「音楽は人間がやるもので、音楽の新しい時代を作るのはやっぱり人間なんだなって、とても希望を感じることができました」(石川 大)。「今日はみんな本当にクオリティが高かった。やっぱりバンドを見つけるのは、出会いと運がすべてだから、こういうイベントや、ライブハウスに通い続けることの重要さが身に沁みました」(横田 衛)。次回は6月18日。ゲストアクトはオワリカラ。はたして、大豊作だった今回を超える新鋭バンドは現れるか?

(取材・文=宇野維正)

■HARENOVA Vol.02 ライヴムーヴィーが公開中
https://sma40th.com/harenova/livemovie/livemovie02.html#container

■原田公一:1977年より南佳孝のマネジメントを担当。その後、UNICORN、PUFFYほか多くのアーティストに携わる。現・ソニー・ミュージックアーティスツ代表取締役会長。
UNICORN オフィシャルHP:http://www.unicorn.jp/
PUFFY オフィシャルHP:http://www.puffy.jp/

■伊藤裕美:国生さゆり、渡辺満里奈ほか、多くのアイドル、女優をマネジメント。音楽系アーティストでは、現在、土岐麻子を手がける。
土岐麻子 オフィシャルHP:http://www.tokiasako.com/index.php

■横田 衛:UNICORNのローディーとしてキャリアをスタート。マネージャー、ディレクターとして多くの新人を世に送り出す。現在は、ART-SCHOOL、黒猫チェルシーのマネジメントチーフ。
ART-SCHOOL オフィシャルHP:http://www.art-school.net/index2.html
黒猫チェルシー オフィシャルHP:http://www.kuronekochelsea.jp/

■石川 大:ディレクターとして、JUDY AND MARYを皮切りに、YUKI、スネオヘアーなど多くのアーティストを手がける。現在は、tacica、ClariSを担当。
tacica オフィシャルHP:http://www.tacica.jp/
ClariS オフィシャルHP:http://www.clarismusic.jp/

■宇野維正:音楽・映画ジャーナリスト。音楽誌、映画誌、サッカー誌などの編集を経て独立。現在、「MUSICA」「クイック・ジャパン」「装苑」「GLOW」「BRUTUS」「ワールドサッカーダイジェスト」「ナタリー」など、各種メディアで執筆中。Twitter

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