『HARE NOVA Vol.02』ライブレポート 「音楽の新しい時代を作るのはやっぱり人間」

絶景クジラ

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 2番目のバンドは、大阪を拠点に活動中の平均年齢21歳のガールズバンド、絶景クジラ。なんと昨年末2013年に始動、今年の1月7日が初ライヴだったという生まれたてのバンド。にもかかわらず、早くもYouTubeなどで話題を集めている(と自称)。確かに、そのパフォーマンスは一度観たら絶対に忘れられないインパクト。スカートがめくれるのも気にせずステージ上で暴れるボーカルのナツコ・ポラリスは、終盤になるとオーディエンスのいるフロアにまで下りてきて会場全体を強引に巻き込んでいった。四つ打ちのパーティーロック、ダブ的なリズム処理が施されたミディアムチューン、そして緩急に満ちたメロディアスなポップスまで、楽曲のバラエティも多彩。その大器ぶりの片鱗を見せつけてくれた。

■ゲストウォッチャーコメント
横田 衛「結成してまだ半年とはとても思えないほど演奏が巧いし、かわいい(笑)。すごく可能性のあるバンドだと思います」
石川 大「かっこよかった。大好きです。こういうバンドが元気に活動できる日本の音楽シーンを作りたい。3曲目の『春紫苑』みたいな曲をもっと聴いてみたい」

Omoinotake

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 3番目にステージに上がったのは、島根県出身、70年代風の長髪が印象的なピアノ&ボーカル藤井怜央を中心とするスリーピースバンド、Omoinotake。そのルックスからフォークっぽいサウンドを聞かせるのかと思いきや、和ものっぽい叙情的なメロディ、軽くオートチューンが入ったボーカル、骨太なリズムと、音の組み合わせの意外性とその完成度は相当なもの。楽曲を引っぱっていくのはピアノの旋律だが、メロディのリフレインのさせ方がダンスミュージック的で、不思議な高揚感に満ちている。ステージの最後を締めたのはオフコース往年の名曲「Yes-No」の大胆な解釈によるカバー。こういう場でカバーソングを披露するというのは、歌唱力と演奏力とアレンジ力によほどの自信がある証拠だろう。

■ゲストウォッチャーコメント
宇野維正「はっぴいえんど周辺のバンドに影響を受けた若いバンドというのは珍しくないですが、同じ70年代リスペクトでもOmoinotakeの『踊れるオフコース』というコンセプトは斬新。サカナクションやtofubeatsあたりを聴いてるリスナーが気に入りそう」

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