BENIが考える、これからの音楽の届け方「ユーザーと音楽が近くなったことに可能性を感じる」

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 これまでにリリースしたすべてのオリジナルシングルに加え、『COVERS』シリーズからの人気カバー曲を収録した『BEST All Singles & Covers Hits』のリリースを期に行ったBENIへのインタビュー後編。BENIが音楽活動を開始した2004年以降は、音楽配信やストリーミングが普及するなど、音楽を聴く環境が大きく変化した時期と重なる。そんな変遷期を経験したBENIが考える「これからの音楽の届け方」とは? 彼女自身のルーツを紐解きつつ、現在の音楽観と活動スタンスを探った。

「J-POPの独特のメロディや歌詞の乗せ方に惹かれた」

――ミュージックシーンの見方や、音楽観についても伺いたいのですが、小学生の頃聴いていたというTLCやジャネット・ジャクソンなどの音楽にはどこに惹かれたのでしょうか?

BENI:曲のグルーブがあって、ビデオを見たらクールでオシャレで、女子として惹かれるいろんなポイントにとにかく惚れました。でも共通しているのは、芯のある強い女性たちっていうことですね。そこにすごく憧れました。

――その中で、自分もいつか歌ってみたい、という気持ちが生まれてきたと?

BENI:歌を歌いたいっていうよりも、元々音楽がすごく好きで、いつも完コピできるくらいものまねしていたんです。その延長線上で学校のコーラス隊に入ってステージに立って、「人前で歌うってこんなに気持ちいいんだ。こんな気持ち初めて!もっともっと歌いたい!」と感じたのがきっかけでした。いつも音楽を聴いていた小学生だったからこそつながったんだと思いますね。

――尊敬する人にはジャネット・ジャクソンの名前をよく挙げてますね。

BENI:子供の頃から聴いていて今も残っている人ってなかなかいないじゃないですか?その中でジャネットやマドンナとかは40、50代になっても、まだ迫力が、というかむしろ強くなっていると感じます。エンターテイナーとして色褪せないというところではやっぱり憧れですね。

――2000年代に入るとR&Bシーンがさらに多様化していきます。BENIさんが10代後半の時に夢中になった音楽は何でしょうか。

BENI:19~20歳くらいに聴いていたのはアリシア・キーズとかシアラとかかな。アリシアはデビューからずっと大好きで、憧れの1人です。シアラはザ・R&Bシンガーという感じで『グッディーズ』(2004年)の頃、よく聴いていました。

――日本に住んでからJ-POPも聴いた、ということですが、例えばどんなアーティストや流れに関心を持ちましたか?

BENI:日本に帰ってきたのが90年代後半くらいだったんですけど、当時、日本でもR&Bが多かったですね。MISIAさんや宇多田ヒカルさんとか、すごく聴いていました。それで「日本語でもこういうグルーブの曲ありなんだ!」って思いましたね。ある意味で日本でも洋楽寄りのものを聴いていたかもしれないですけど、さっき言ったような独特のメロディや歌詞の乗せ方に惹かれました。

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