小林武史がSalyuの才能を見出した経緯とは?『ARTiST』で出会いのきっかけを明かす

 大宮エリーが毎回個性豊かなアーティストをゲストに迎え、スタジオライブとトークを繰り広げるシンプルな音楽番組『ARTiST』(TBS)の2014年2月19日放送回に、音楽プロデューサーの小林武史と、2014年2月26日にシングル『アイニユケル』をリリースするSalyuが登場した。

 兼ねてから親交がある三者だけに、ワインの乾杯でスタートしたトークも和やかに進行。会社員時代に、Salyuの歌詞を書かないかと勧められたことで、初めて彼女に出会ったという大宮は、その時書いた曲のタイトルが「会社にバカがいる」であったことを暴露。その歌詞が小林の目に止まり、彼に呼び出されたという。その歌詞内容を「相当早かったね、時代に対して」と振り返った小林は、直後に「まだ追いついてないけどね」と語り、スタジオは笑いに包まれた。

 小林とSalyuの出逢いは、レコード会社のVHS資料がきっかけだったという。大勢の中からSalyuを見つけた理由として小林は「歌もまあまあ面白かったんだけど、“私、歌が何よりも好きです”とかいうことよりも“自分が何で歌うのか”っていうことを喋ってるのを聞いたときに……ちょっと目が寄ってる、みたいな感じ(笑)」と回答。大宮に「歌うことの明確な理由って何かあるの?」と尋ねられたSalyuは「音楽をすることで、誰かに喜んでもらったりとか。あとちょっと変な言い方だけど、“音楽”に喜んでもらったりとか。そういうことに取り組んでいく人生を自分のミッションにしようかなと」とまっすぐな眼差しで語った。その後、スタジオではSalyuの名を一躍知らしめた名曲「to U」が、小林のピアノ伴奏のみというスタイルで披露され、スタジオはSalyuの世界に引き込まれた。

 その後もトークは続き、大宮が「ミュージシャン界隈で、Salyuちゃんが凄い酒豪だって噂が立ってる」と話すと「ないです」と即答したSalyu。しかし、札幌のツアーの打ち上げの際、飲んで嬉しくなってスキップした結果“グキッ”と足をねん挫したと告白し、「翌日空港で、小林さん車椅子押してくれて」と話した。大宮に「いろんなことプロデュースしないといけないじゃん」と突っ込まれた小林は終始苦笑い。その後、小林は大宮に「飲み屋をやったらいいじゃんとか言われないの?」と言い、大宮は「言われます。なんでですか?」と返した。「あなたみたいな人がいるとこだと行きやすいかも」と小林は説明したが、大宮に「オーナーは小林さんで」と言われると「金だけ出せ、と」と返し、笑い合う一幕も。

 その後、新曲「アイニユケル」を披露したSalyu。その透明感溢れる歌声に、「いい曲」と大宮は絶賛した。

 普段なかなかテレビ露出のない小林とSalyuの素顔が垣間見えた今回の『ARTiST』。その温かい空間は、MC大宮エリーの不思議な空気感のなせる技だったのかもしれない。
(文=椎名ゆい)

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