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Half Japanese

(ハーフ・ジャパニーズ)

ジャド・フェアの痙攣的なポエトリーとバカなのか天才なのかよく分からないギター・プレイの作品で1番親しみやすいのはハーフ・ジャパニーズだろう。しかし「親しみやすい」とは言っても、「まあ、なんとかかろうじて意味がわかる」くらいに考えておいた方が無難かもしれない。77年以来ジャドと不定期に参加する弟のデヴィッドのふたりは、アングラ界の神様といわれるさまざまなアーティストたちと、ロックン・ロールという制度をずたずたに切り裂いてきた。「チャームト・ライフ」などの比較的聴きやすい曲は、プッシー・ガロアがバディ・ホリーのバック・バンドになったような感じといえる。しかし、なかには到底理解不可能な曲もあり、「ロックン・ロール」という間抜けな制度を一度でも脱構築しようと考えたことがあるリスナーは、度肝を抜かれること間違えなしだ。恒常的に発情している曲調は思春期を彷彿させるのだが、色に狂ったノイズ・ロックに溺れるジャド・フェアはなぜか不思議と無垢であり続ける。ハーフ・ジャパニーズが創り出す音楽は教養ある音楽家たちにとっては悪夢以外の何物でもない。その下手くそで脳天気なサウンドを聴けば顔が青ざめるはずだ。しかし、「シスター・レイ」を好むリスナーにはきっと目から鱗が落ちるはずだ。

制作協力:
OKMusic

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