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「宗像明将の現場批評〜Particular Sight Seeing」第20回『全日本テルミンフェス』

ラーメンズ・片桐仁からウサビッチまでーーザ・プーチンズ主催『全日本テルミンフェス』をレポート

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 9月13日、ザ・プーチンズ主催の『全日本テルミンフェス』が、祭囃子でにぎわう吉祥寺の街で開催された。テルミンといえば、ロシア生まれの電子楽器。一般的にはクラシックのイメージが強いだろうが、今回はポピュラーミュージックのミュージシャンも集めたフェスということで、顔ぶれもかなりカオスな状態に。街角マチコ(テルミン)、街角マチオ(ギター)、川島さる太郎(プログラミング。しかし街角マチコと同時にステージに現れることは決してないのでパペット疑惑がある)からなるザ・プーチンズは、はたしてどんなフェスを実現させる気なのか? それを確かめるべくメイン会場のRock Joint GBに向かった。

 開演と同時に現れたザ・プーチンズの街角マチコと街角マチオは、「主催者でーす」と唐突にふたりで歌って挨拶。

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 続いて「全日本テルミンフェス」の名誉会長であるラーメンズの片桐仁が登場。30年前に書いたという作文「将来の夢」を朗読すると、最後は「テルミン弾きになりたい」と書かれており、片桐仁は「夢破れてお笑い芸人になりました」と笑わせた。さらに夫人も登場し、片桐仁がマトリョミン(マトリョーシカ型テルミン)、夫人がテルミンで演奏したのは、フォルクローレの「コンドルは飛んでいく」。「全日本テルミンフェス」は、ロシアと南米が日本で接続された開会宣言とともに幕を開けた。

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オムトン&佐藤沙恵。

 ザ・プーチンズの川島さる太郎(やはりパペットに見える)がスクリーンに登場し、オムトン&佐藤沙恵を紹介。「まぁ佐藤沙恵は街角マチコさんなんですけどね」とバラした後に、彼女たちの演奏がスタートした。佐藤沙恵は、日本を代表するテルミン奏者・竹内正実に師事したテルミン奏者だ。片桐仁夫妻との出会いも、カルチャーセンターでの佐藤沙恵のテルミン教室だったという。オムトン&佐藤沙恵は、テルミン、マリンバ、キーボード/トライアングル、ドラムという編成。クラシックや現代音楽、ときにラウンジ・ミュージックも横断しながら躍動感のある演奏を聴かせた。さらに「テルミン音頭」、そして竹内正実による穏やかで美しい楽曲と、対照的な2曲も続けて演奏してみせた。最後はオムトンのふたりがマリンバを連弾。

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yes, mama ok?。

 yes, mama ok?は、5人編成で登場。ヴォーカルとギターの金剛地武志のほか、べース、ドラム、コーラスふたりという編成。ドラムはスカートの澤部渡だ。街角マチオからの推薦文の要旨は、「yes, mama ok?は渋谷系のレジェンドです。聴く者を20年前の渋谷に連れ去ります。しかし今が2015年と気づくと、聴く者を涙させるのです」というもの。yes, mama ok?による力強いロック・ナンバーやポップ・ナンバーは、まさに2015年を生きるフィジカルな演奏だった。MCで「テルミン奏者はいないけどね」と言っていると、「電波さん」と呼ばれる女性テルミン奏者が銀のマントをまとってステージに登場。ボサノヴァの楽曲とミディアム・ナンバーで響くテルミンは艶やかだった。最後は3ピースのみによるバラードの演奏。金剛地武志の伸びの良い歌声による熱唱で締めくくった。

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