年収24億円のスティーヴ・アオキ、華麗なDJライフを語る「一晩でおにぎり工場を作れるくらい稼ぐ」

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「メジャーとインディーは西洋医学と東洋医学のようなもの」

――例えば、音楽においてはどのようなことが理想に近づいてきていると思いますか?

アオキ:まず機材が小さくなってきているのは事実だよね。昔は大きなスタジオに入ってレコーディングしなければいけなかったけど、今は自宅でも簡単に録音ができる。これだけでも大きな進歩だけど、近い将来、人間の意識と人間の知性が融合されて、今は機材を用いて制作している曲も、もしかしたら脳内でイメージした楽曲をそのままMP3などのデータにすることができる……というのも、可能になるかもしれない。脳に関する研究は日々進化し、発展を遂げている。これから20~30年の間に普段の生活に普及している可能性がない、とは言い切れないってことさ。

――時代の進化と共に音楽レーベルのメジャーとインディーの垣根もなくなってきていると思いますが、それぞれのメリット/デメリットはどんなところだと思いますか?

アオキ:メジャーの利点はラジオの影響力だろうね。ストリーミングサービスが普及してから状況も変わってきているけど、それでもラジオの影響力は計り知れないものがある。瞬時に何百万人の人々に伝える力、それに伴う経済力もあるからね。

 たとえが正しくないかもしれないけど、メジャーとインディーは西洋医学と東洋医学のようなもの。メジャーは言わば西洋医学で、「腫瘍ができたら手術で治そう」という考え。そこには優れた技術と潤沢な資金、そして組織力がある。しかしその一方で、「本当にその手術は必要だったのだろうか」と疑問を抱くこともある。インディーは東洋医学で、「病気になったら自然の力を取り入れて、漢方や食事療法などで体と向き合う手法」かな。どちらにもメリット・デメリットはあるけれど、自分のやりたいことを最善の方法で見つけることができるのであれば、特にどちらでも構わないと思うよ。

Steve Aoki, Chris Lake & Tujamo feat. Kid Ink「Delirious (Boneless)」

――あなたの場合、メジャーとインディー関係なく、最善の方法で着実にキャリアを築き、今年発表されたDJ長者番付では、見事5位にランクインしました。一番稼ぐときは、一晩でどのくらいのギャラが支払われるんですか?

アオキ:そんなの言えるわけないだろ!(笑)

――教えてください。

アオキ:わかった。おにぎりでたとえよう。とりあえず、会場に集まったオーディエンス一人一人におにぎり1個は行き届く。時には、おにぎり工場を作れるくらい稼ぐときもある。そんな感じさ。

――ちなみにその長者番付では、カルヴィン・ハリスやデヴィッド・ゲッタ、アヴィーチーなど、錚々たるメンツが名を連ねていましたが、普段から付き合いがあったりしますか?

アオキ:みんな友達だ。スタジオで一緒になってトラックを作ることもあれば、プライベートでつるむこともある。このジャンルのDJたちは、他のどのジャンルよりも和気あいあいしているんじゃないかな。

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