ワイヤレスイヤホン、最適なエントリーモデルは? SONYやSHURE、それぞれの特徴

 毎回気になる楽器や機材を紹介する本コラム。今月は、気軽に音楽を外へと持ち出せるワイヤレスイヤホンの、エントリーモデルを中心に選んでみた。

ソニー ワイヤレスノイズキャンセリングイヤホン WI-C600N

ソニー公式サイトより

 最初に紹介するのは、デジタルノイズキャンセリング機能が搭載されたソニーの「WI-C600N」。ノイズキャンセル(通称「ノイキャン」)には大きく2つの処理方法がある。耳の部分にあるマイクロホンで周囲の騒音を集音し、アナログのフィルターとアンプを用いて信号処理を行うのが、現在最も普及している一般的な方法である。そしてもう一つが、ソニーが開発し、2008年に商品化したデジタルノイズキャンセリング機能。DSP(デジタルシグナルプロセッサー)を中心とする独自のシステムで、周囲の騒音をデジタル信号化することでより高精度なノイズキャンセリングが行なえるというものだ。

 「WI-C600N」には、さらにボタン一つで周囲の音を分析し、3つのモードから最適なものに切り替わる「AIノイズキャンセリング」に対応しており、環境に合わせて効果的にノイズを低減できるようになっている。これにより、飛行機の中など騒音の大きな場所から、街中のように比較的騒音の小さなところでも同じように音楽に没頭することが出来るのだ。

 音質も申し分なし。ソニーの独自開発技術「DSEE」により、例えばmp3やBluetoothの伝送コーデックなどの圧縮音源で失われがちな高音域を、ヘッドホン内で補完。そのため、広がりと奥行きのある音像を楽しむことが出来る。さらに、専用スマートフォンアプリ「Headphones Connect」を使うことによって、重低音を強調するなど自分好みのサウンドにカスタマイズして楽しめる。

 また、首にかけるシリコン製フレキシブルネックバンドによってイヤホンが耳からずれにくく、安定した状態でリスニングできるので、長時間つけっ放しにしていても耳が疲れない。音楽を聞かないときは、そのまま首からぶら下げておけば、ハウジング外側に付いているマグネットによってケーブルをまとめておけるから非常に快適だ。

シュア SE215

シェア公式サイトより

 「音楽に没頭できる」という面では、こちらのイヤホンも負けていない。高遮音性設計により周囲の騒音を最大37dBまでカットする、シュア・イヤホンのエントリーモデル「SE215」である。シュアといえばマイクロホンで知られているメーカーだが、90年代後半に開発されたプロ用のインイヤーモニターシステムを、多くのミュージシャンがイヤモニとしてステージで利用するようになり、そのままオフでも装着している画像などがネットなどで出回り、ファンや一般ユーザーの間で広まっていったという。プロのステージからカジュアルなリスニングまで、その高遮音性に信頼が寄せられているのは、そうした経緯があるからだ。

 シングルダイナミック型MicroDriverと、耳の中にぴったりと密着する高遮音性イヤパッドにより、周囲の騒音を最大37dBまでカット。音楽への没入感は格別である。また、イヤパッドは大、中、小と三種類が付属されているので、自分の耳の穴の大きさに合わせて最適なサイズを選ぶことも可能だ。

 しかも、ワイヤレスイヤホンにしては珍しく、ケーブルが着脱式になっている。そのためケーブル交換が可能で、イヤホンの故障で最も多い「断線」が起きても、本体ごと買い換えることなくケーブル交換のみで安く済む。Bluetoothだけでなく様々な規格のケーブルとも交換できるので、再生デバイスや再生環境に合わせて組み合わせを楽しめるのだ。

心拍測定ワイヤレススポーツヘッドホンJBL REFLECT FIT  ネックバンド型

JBL公式サイトより

 ワイヤレスイヤホンのメリットは、いうまでもなく煩わしいケーブルから解放されることにあるが、それによって何より快適になったのは、ランニングなど運動している時のリスニングだ。心拍測定ワイヤレススポーツヘッドホン「JBL REFLECT FIT」(ネックバンド型)は、人間工学に基づいた3サイズのスポーツイヤーチップを採用。耳の形にフィットするチップが、激しい運動をしても容易には耳から外れないようにしてくれる。

 また、心拍測定フィットネスアプリと連動したこのヘッドホンには、心拍モニターが搭載されている。ボタン一つで心拍数値をスマートフォンに送り、アプリによってデータ解析されリアルタイムでアップデートされた情報が、再びヘッドホンに届けられるようになっている。防汗仕様が採用されているので、どんなに汗をかいても安心だ。

 運動に特化しているため、上の2つのイヤホンに比べると音像間の広がりなど多少落ちるかもしれない。が、70年以上にわたってあらゆるハイエンド映画館、アリーナ、録音スタジオ向けに、正確で自然な明瞭度のサウンドを開発してきたJBLだけに、一定レベルのクオリティは保っているのでタウンユースとしても全く問題ない。

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