Roland、BOSS、Electro-Harmonix……VTuberも重宝しそうなボイスチェンジャー4選

 毎回気になる楽器や機材を紹介する本コラム。今月は、ボーカルに特殊なエフェクトをかけることのできる「ボイスチェンジャー」(ボイス・トランスフォーマー)をピックアップする。

Roland VT-4

Roland ローランド/VT-4 Voice Transformer ボイストランスフォーマー AIRA

 まずはローランドが2014年に発表した、EDM市場に向け展開している新ブランド「AIRA」より、ケロケロやロボ声など様々なボイスチェンジを可能とするボイス・トランスフォーマー、「VT-4」を紹介。「ケロケロ」とは、もはや説明するまでもないが、オートチューンやメロダインといったピッチ補正ソフトを「エフェクター」として利用し、声を「ケロケロ」させることである。10年ほど前にダフト・パンクやPerfumeらがいち早く取り入れ、今やダンスミュージックだけでなく様々なジャンルで使用されている定番のエフェクターだ(ロボ声はもちろん、ボコーダーなどを使ったロボット声のこと)。

 VT-4は、ベストセラー「VT-3」の後継機種。これまでと同様に片手で持てる非常にコンパクトな形状である。電池駆動で、重量はわずか554g(電池含む)というのもありがたい。ボコーダーやトークボックス、ボイスチェンジャーなど20種類のエフェクトが搭載されており、直感的に操作できるのでライブ現場でも重宝しそうだ。

 使い方はとても簡単。好きなエフェクトの種類を呼び出し、中央にある「AUTO PITCH」専用ノブを回して自然な音程補正から機械的でハードなケロケロまで、AUTO PITCHの深さをリアルタイムにコントロールするだけ。楽曲のキーに合わせたスケール設定(メジャー&マイナー)も、右上のKEY設定ノブで簡単に行える。また、ピッチのオクターヴ調整や、エフェクトのバランス、リバーブのかかり具合など、直感的にコントロールしたパラメーターには専用スライダーが用意されているのも嬉しい。

 なおVT-4には、MIDI端子やUSB端子、ステレオアウト端子などを搭載しており、外部MIDIキーボードと接続することによって、ボコーダーやハーモナイズ、VPエフェクトなど鍵盤でのプレイも可能だ。さらに、パソコンと接続するオーディオ・インターフェイス機能も搭載されているので、ストリーミング配信やポッドキャスティングなどで、声にエフェクトがかけられるのでVTuberなどにもおすすめだ。

BOSS VE-8

BOSS/VE-8

 続いては、ギターエフェクト、ボーカルエフェクト、ルーパー機能、オーディオ・インターフェイス機能が一体となり、電池も駆動可能なBOSSのペダルタイプ・エフェクターVE-8を紹介。これ1台あれば、野外でのギター弾き語りでもユニークなボーカルエフェクトを披露できる。

 本機を見てみよう。「GUITAR」「VOCAL」「OUTPUT」と3つのパネルに分かれており、「VOCAL」パネルでは、ボーカルエフェクトの基本であるリバーブはもちろん、ハーモナイズ機能も搭載されており、ギター入力からの自動でキーを検出し、リアルタイムに自然なボーカル・ハーモニーを生成してくれる。また「GUITAR」パネルでは、新開発のアコースティック・レゾナンスを搭載。まるでアコギをマイクに通したような、ふくよかな箱鳴りが再現できるのだ。

 さらに、リバーブやコーラスなどのエフェクター機能や、ハウリングを防止するノッチ・フィルターやフェイズ・インバーターなども搭載。もちろん、VE-8 専用に設計されたルーパー機能も充実しており、パネル・スイッチもしくは外部フットスイッチで簡単に操作が可能。野外弾き語りの強い味方になってくれること間違いなしだ。

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