世界最薄な折りたたみスマホはこんなに薄い! 驚きのテクノロジーを実際に使って体験してみた

本体を折りたたむことのできるスマートフォンの存在はなんとなく知っている人が多いだろう。便利そうな製品だが、本体が「重い」「大きい」という印象が強く、わざわざ買おうと考える人はまだ少ない。ところがOPPOが海外で発売した『Find N5』は折りたたみスマートフォンでありながらも、本体を閉じるとその大きさは普通のスマートフォンとなんら変わらない。「もう普通のスマホは不要」とまで思わせてしまうほど、薄くて軽い製品なのだ。
これが折りたたみスマホとは信じられない『Find N5』の大きさ
『Find N5』の本体のサイズは折りたたんだ時で160.87 x 74.42 x 8.93mmだ。アップルの『iPhone 16 Pro Max』が163.0 x 77.6 x 8.3mmなので、ほとんど変わらない大きさである。閉じた状態で本体を渡されたら、何も知らなければ『Find N5』が普通のスマートフォンだ
と誰もが感じるだろう。

本体を横から見ると中央にスリットがあり、確かに折りたたみスマートフォンであることがわかる。しかし重量は229gであり、『iPhone 16 Pro Max』の227gとこれまたほとんど変わらない。iPhoneが真ん中から2つに分かれて開く姿なんて想像できないだろうが、『Find N5』はそれができてしまうのだ。

閉じた状態のディスプレイの大きさは6.62インチ、縦横比も2616 x 1140ピクセル=20.6 : 9であり、そのまま一般的なスマートフォンとして操作できる。他社の折りたたみスマートフォンは閉じたときのディスプレイサイズが縦長だったり、あるいは本体が重いため、閉じたまま使おうとすると違和感を覚えることがある。だが『Find N5』は閉じたままでも普段通りの使い方ができるのだ。

本体の性能も高い。スマートフォンの心臓部であるチップセットはクアルコムのSnapdragon 8 Elite、現時点で最高モデルを搭載。バッテリーは5600mAhと高容量で、80Wの有線、50Wの無線による急速充電にも対応する。カメラは歴史あるカメラメーカーのハッセルブラッドと協業しており、5000万画素の広角、800万画素の超広角、5000万画素の3倍望遠と3つを搭載している。ちなみにハッセルブラッドとの協業はOPPOの他のモデルでも行われており、日本で販売中の『Find X8』もカメラ部分にハッセルブラッドの「H」のロゴが入っている。

本体を開いたときのディスプレイサイズは8.16インチ、2248 x 2480ピクセルとほぼ正方形サイズになる。写真で見るとヒンジ部分のディスプレイに折り目が見えるが、実際に使ってみるとほとんど気になることはない。普通のスマートフォンの倍の表示エリアが使えるので、その利便性や楽しさが勝るのだ。

開いたときの大きさは160.87 x 146.58 x 4.21mm。4ミリ台前半の厚さは強度が心配になってしまうが、アルミ素材合金の中でも最も強度の高い「7000番台アルミ合金」を採用することで、強いボディーとしている。実際に本体を何度も開閉してみたが、本体がゆがむようなことは一切なかった。折りたためばさらに強度が増すだろう。

普段は普通のスマートフォン、開けば大画面が使える『Find N5』だが、本体をL字に曲げて使うスタイルも便利である。たとえばカメラはこの形状にすると上側がプレビュー画面となるので、本体を机の上に置いて自在に写真や動画撮影ができる。フロントカメラを使った自撮りや、ライブ配信なども手軽にできるわけだ。

複数アプリの同時利用にも長けている。たとえば動画を見ながらSNSで感想をポストしたり、お店を調べながら地図で場所をチェックする、などなど2つのアプリの同時利用も楽にできる。また他社の折りたたみスマートフォンより優れた機能が3つのアプリの切り替え表示で、ディスプレイ内には2つのアプリしか表示されていないが、3つ目のアプリの端の部分が見えており、その部分をタップすると表示される2つのアプリが切り替わる。折りたたみスマートフォンはこの画面分割表示が実用的なのだが、その使い勝手ではOPPOが他社を一歩リードしているのだ。

折りたたみスマートフォンはまだマイナーな製品であるが、今回紹介した『Find N5』ほど薄く軽くなれば、普通の「板」だけのスマートフォンの代わりに購入しても後悔することはないだろう。閉じたスタイル、開くスタイル、L字に曲げるスタイルなどシチュエーションに応じた使い分けも可能であり、1台で3役も4役もこなしてくれる製品なのだ。気になる人もいるだろうが、現時点では日本での発売予定が無いのが残念なところである。また海外での販売価格はシンガポールで2499シンガポールドル、約28万円とかなり高い。おいそれと手を出せる価格ではないだろうが、今回レビューのために実機を触った感じでは、28万円を出したくなる魅力にあふれていた。日本でも実機が見れる機会を作ってほしいものである。

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