ユニークな発想×テクノロジーが生む、驚きのアイテムが満載 『Maker Faire Tokyo 2018』レポート

Maker Faire Tokyo 2018レポート

 2018年8月4日、5日と2日間にわたり、東京ビッグサイトにて過去最大規模行われた『Maker Faire Tokyo 2018』。ユニークな発想とテクノロジーの力で世の中を驚かせるモノを作り出す「Maker」たちが集うイベントで、今年も数多くの展示が行われ、多くの人が新たな体験を楽しんだ。本稿では、なかでも特に気になった展示をレポートしよう。

サウンド×テクノロジーで音を楽しむ

 テクノロジーで“音”をより楽しく表現していたのが、「エレクトロニコス・ファンタスティコス!」のブース。古い電化製品から楽器を作り出し、オーケストラを徐々に作ることを目指しているプロジェクトだ。アーティストの和田永氏を中心に、現在は東京、日立、京都の3カ所に拠点を構えて活動している。

 様々な展示の中でも注目を集めていたのは、バーコードを読み込む仕組みを利用し、アナログ信号を増幅させるもの。バーコードの幅によって異なるエレクトロニックなサウンドが出る。和田氏が「やりたい」と思っていたことを、京都のメンバーが形にしたことで、このような楽器へと成長することになったとのこと。二人でリズムを刻みながら奏でるサウンドは、その様子を目にしなければ、正規の楽器を使っていると言われても信じてしまいそうなレベルだった。

バーコードを利用して音が鳴る仕組み。

 同じサウンド×テクノロジーでも、よりハイテク感があったのがKDDIブースで展開していた「音のVR」だ。左側の大きなモニタ中央に写ってい6つの収音マイクによって、360度の音を採取。タブレットで映像を見ながらヘッドホンで音を聴くと、まるで本当に周りで音がなっているような、臨場感たっぷりの体験が味わえる。

左奥のタブレットとヘッドフォンで映像を再生する。

 タブレットを手に持ち、ヘッドホンをすると自分を女の子たちが囲んでいるかのような映像と音声が流れる。映像を動かすことで、周囲の音のボリュームも変わる。「音」と「位置」を中心とした、新たなエンターテイメントの可能性を感じさせる展示だった。

使えるかどうかはさておき……おもしろアイテムたち

 毎年各社、エイプリルフールには渾身のネタを提供するが、Googleは実際にそのネタを現実化。今年はキーボードの上で、手書き文字を書くとそれを認識する、というツールを発表していた。筆者も体験してみたが、なかなか面白い。意外と便利な使い方があるのでは、と頭を捻らせてくれるアイテムだった。

多くの人が興味深げに体験していた

 1→10drive(ワントゥーテンドライブ)は、仕事中にゆるく癒されるアイテムを展示。訪れた人たちから一番人気だったのが、「たぬき大明神」というアイテムだ。たぬきの頭に紙を置き、お賽銭をいれると、たぬきが消えて上に設置されているふすまに、キャラクターが映し出させる。

最初はたぬきが座っているが……。
お賽銭を入れると、たぬきが消えて絵が浮かぶ。頭に置くはっぱの形によって、ふすまの絵が変わるとのこと。

 ちなみに消えたたぬきは自動では戻らないそうで、手動で元通りにセッティングしている姿にも癒された。

 最近、各所に美しい映像体験を展開しているチームラボのメンバーがプライベートでMAKEしたアイテムを展示した「チームラボMAKE部」。ワンタップで絵文字入力ができるという、外付け液晶キーボードが印象的だった。

絵文字しかはいらないパソコンが設置されていた

 ちなみにキーボードには表示されているもの以外にも絵文字を格納。レトロさを感じさせるゆっくりとした読み込みスピードで、次の絵文字画面へページ送りされる様子に、思わずムネキュンしてしまった。レトロっぽいものが好きな人にはたまらないアイテムかも。

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