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3Dプリンターで“ものづくり”はどう変わる? 実用からアートまで、DMM.makeの活用事例を追う

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 現在、リコージャパンが販売する日本HPの「HP Jet Fusion 3D 4200 printer」を使い、DMM.makeが3Dプリントサービス「DMM.make 3D PRINT」を提供している。具体的なサービスや取り組みの紹介を行うイベントが4月、六本木で開催された。

 DMM.makeは初心者からハードウェアスタートアップまでカバーする、ものづくりの総合プラットフォームだ。産業利用も期待できる3Dプリントだが、まだ国内では海外ほど利用されていない。そのため、まずは国内にエンドユーザー市場を作ろうとサービスが立ち上がったという。現在は3Dプリントサービスのほか、秋葉原にものづくり施設として「DMM.make AKIBA」も運営している。

 3Dプリンタで利用できる素材は、現在29種類でさまざまな用途に応えられるようになっているという。また「HP Jet Fusion 3D 4200 printer」の中にも3Dプリンタで作られたパーツを利用しており、製品への活用を自ら実践していた。

意外なところで活用されている3Dプリント

 実際にサービスを利用しているユーザーは、どのようなアイテムを制作しているのだろうか。DMM.makeを通して作られたアイテムの中には、学生フォーミュラに参加する大学へ提供しているクルマの吸気系パーツやステアリングホイールのグリップがある。エンジン回りなど、高温になりすぎる部位には難しいが、吸気系パーツなど高温になりすぎない場所の部品なら、3Dプリンタのアイテムを利用することができるのだそう。

自動車用のパーツ
ステアリングはドライバーの手に合わせて製作された

 また、ドローンの制作にも3Dプリンタが活躍。AIを使って強度を計算し、それをもとに3Dプリンタでボディを制作しているそう。プロペラまで覆うデザインは、万が一ぶつかったときの安全性も考慮されていると担当者は話していた。

ジェネレーティブデザインを活用して設計されたドローン

 

実用的なアイテムだけでなく、アートシーンでも3Dプリンタが活躍している。

 隈研吾建築都市設計事務所の「Breath/ng」という展示物では、40個近くある複雑なジョイントをDMM.makeの3Dプリンタで制作。タイトなスケジュールのなか、従来よりも短い納期で、かつ修正が不要なほど高精度なものができあがり、一度もフィードバックなしで進めることができたという。デザイン的にも、データでアーカイブが保有できる点が大きなメリットになる。

「Breath/ng」イメージ
複雑なジョイントを3Dプリンタで制作
3Dプリンタで作られたジョイント

 メディアアーティスト・後藤映則氏は、人間が歩く動作を2次元で輪郭を取り、CGでドーナツ状につなげ、3Dプリントでメッシュ状の作品を制作。光を当てることで、まるで人間が動いているように見える作品を制作した。『サウス・バイ・サウスウェスト(SXSW)2017』では、世界中から応募があった200点ほどの中から、展示される5点のなかのひとつとして採用。その作品も踊るバレリーナの動きを2次元化し、そのデータをドーナツ状に起こしたものを3Dプリントにしていた。彼の現在の制作活動において、DMM.makeの3Dプリンタはなくてはならないアイテムのひとつのようだ。

一見、何のオブジェかわからないが、光の筋を当てると人が浮かび上がる
後藤氏は、どのように人が浮かび上がるか、映像にしたものを紹介していた

 

アイデア次第でものづくりが変わる

 3Dプリンタの導入で、従来の工法が危機にさらされるのではないか、という考え方もあるが、海外では伝統とうまく融合するハイブリッドな形での活用事例も多いという。アイデア次第で、ものづくりの現場が大きく変わる可能性を感じるイベントだった。

■DMM.make
https://make.dmm.com/print/

■ミノシマタカコ
WEBコンテンツ業界で企画・ディレクションを経験した後、フリーライターに。現在は幅広いジャンルでお仕事中。
https://minokiti.themedia.jp/

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