今井寿と藤井麻輝によるユニット・SCHAFT再始動の衝撃ーー名盤『SWITCHBLADE』を改めて振り返る
2008年、国内外アニメファンの中で話題になった曲がある。外国人女性ボーカルの優美な歌ながら、ヒトラーの演説をコラージュし、無機…
今井寿(BUCK-TICK)と藤井麻輝(当時SOFT BALLET)によるユニット。何だか宇宙人とアンドロイドがタッグを組んだかのような、得体の知れない期待感を煽りまくる組み合わせだ。共に人並み外れた才能と独特の佇まいを持つ異次元キャラ。この2人なら効果音とノイズだけで会話してるかも、と思わせてしまう時点で、圧倒的に勝ってる気がする。何に勝ってんだかわからんが。
サウンドは基本的にインダストリアル系だが、今井はどんな方向性にしろ独善的な仕事をしない。——強いこだわりを持ちつつもリスナーとして何かしら引っかかるフックを持たせた柔軟なサウンド・プロダクションをする人で、94年リリースの1st『SWITCH BLADE』は、それと藤井のセンスと強烈な破壊力を誇る攻撃性があいまって、かなり重厚でメリハリついた格好いい作品に仕上がっている。
他にはリミックス盤の『SWITCH remix』とビデオ『SWITCH BLADE—VISUAL MIX—』が出ているほか、コンピものの『Dance 2 Noise 001』とzilch のリミックス盤『Bastard EYES』にも参加。
1stにはヴォーカルとしてイギリスのPIGからレイモンド・ワッツも参加したが、01年のSCHWEIN結成(こちらは藤井は不参加)は、ここでのコラボレイトがキッカケになっている。ちなみにアルバム・リリース時のツアーでは「ARBOR VITATE」が、SCHWEINヴァージョンで演奏された。
2008年、国内外アニメファンの中で話題になった曲がある。外国人女性ボーカルの優美な歌ながら、ヒトラーの演説をコラージュし、無機…