Four Tet、Arca、Charles Webster、Slick Shoota、Eccy……小野島大が選ぶエレクトロニックな新譜10選
Four Tet『Parallel』『871』 フォー・テットが昨年のクリスマスに『Parallel』『871』…
92年、アンダーグラウンド・レジスタンス(以下UR)にラッパーとして加入したロバート・フッドは、同年に、ソロ名義のThe Visionによる作品でデビューを果たす。当初は、アグレッシヴなアナログ・シンセが唸りをあげる、UR直系のハードコア・サウンドを展開。だが、93年にジェフ・ミルズと共に<Axis>レーベルを設立した頃を境とし、極端なミニマル志向へとスタイルを変貌させた。
その後、<Axis>を離れ、ベルリンの老舗<Tresor>、自身の<Hard Wax><M-Plant><Drama><Duet>レーベルから、淡白なシンセが延々と鳴り続けるストイックなダンス・トラックを続々と発表し、フロアを席巻。しかし、96年にオーストリアの<Cheap>レーベルからリリースしたアルバム『Nighttime World』では、ジャジー・テイストのメロディアスなシンセを導入し、今までにない情感溢れる楽曲を披露した。
彼特有の、クセのある屈折したミニマル・サウンドは、サージョンをはじめとする多くのDJ/アーティストたちに多大な影響を与えている。
Four Tet『Parallel』『871』 フォー・テットが昨年のクリスマスに『Parallel』『871』…