Burial、Squarepusher、田中フミヤ、DÉ DÉ MOUSE……小野島大が選ぶエレクトロニックな新譜11選
・Burial『Tunes 2011-2019』 ・Squarepusher『Be Up A Hello』 ・Oval『…
オヴァルことマーカス・ポップは、現代エレクトロニック・ミュージック・シーンのなかで、最も痛烈な哲学と批判精神を携えている。音楽をあくまで"デザイン"として捉え、メロディなどの音楽要素はそれに付随するもので、音の誕生から完成までの作曲過程をさらけ出すことが重要な目的であると発言した。——端的に言えば、音楽表現は楽器を製作した者の思考のなかで踊らされているにすぎない、ということである。
CDの盤面にマジックで落書きを施してエラー(音飛び、スキップ)を意図的に起こし、データとして保存。それを自らが開発したソフトウェア"オヴァル・プロセス"のなかで再構成するというハプニングから成り立つ作曲法により、理論を掘り起こして批判を繰り返す。その過程を提示することから、彼の芸術は始まっている。そして、彼は企業秘密ともいえるオヴァル・プロセスを近い将来、一般に向けて発表すると宣言した。よって、誰もが彼になり代わってオヴァル・サウンドを自由に操れる日がやって来るのである。
だが、現在のところオヴァル・プロセスの持ち主はただ一人。彼が築く唯一無比のサウンドは、中身の哲学もさることながら外見も鋭利で前衛的だ。無表情なノイズに支配された空間から、人間味溢れる温かいメロディが沸き立つ不可思議な世界を描き出し、感情表現にも稀有な才能を発揮している。
・Burial『Tunes 2011-2019』 ・Squarepusher『Be Up A Hello』 ・Oval『…
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