Metallica、10年ぶりの来日公演は実現するのか? メタルバンド来日ラッシュの背景にある世界的なツアー状況の変化
大物バンドの活況ぶりが伝わってくると、シーン全体が勢いづいているように感じられることがある。ヘヴィメタル/ハードロック界隈につい…
83年にデイヴ・ムスティンがメタリカから追い出された時、彼が80年代と90年代を代表するスラッシュ・メタル・バンドを結成すると誰が予想しただろう。メガデスは、都市郊外のティーンエイジャーたちの封じ込まれた怒りを爆発させたデビュー・アルバムで猛突進のスタートを切り、ニヒリスティックで情け容赦ないツイン・ギターとリズム・セクションによる攻撃を開始したのだ。90年リリースの『ラスト・イン・ピース』はスラッシュ・メタルでありながらもミュージシャンとしての職人業が光る作品で、メジャー・レーベルでの初アルバム『ピース・セルズ…バット・フーズ・バイイング??』に勝るとも劣らない出来だった。デイヴ・ムスティンの周りにはいつも才能あふれるミュージシャンたちの存在があり、このアルバムのいくつかの収録曲で見せる構成力と演奏テクニックは圧倒されるほど素晴らしいものだ。
しかし電光石火のようなリフ、長いインストゥルメンタル部、超自然現象やひねくれた世界観を展開する歌詞だけではバンドは長続きしない。90年代初期になってグランジが台頭し、若者たちがこぞってシアトルに注目するようになると、メガデスは少しずつそのサウンドを多くのリスナーにアピールできるものへと変えていった。メタル・サウンドにポップの要素を注ぎ込み、その後に至っては、自分たちはビートルズに影響を受けたとまで言ってのけたのだ! おかげで彼らの曲はメインストリームのロック・ラジオ局でもかかるようになった。メガデスは80年代後半の全盛期から今日に至るまで大勢のファンをキープしてきた数少ないヘヴィメタ・バンドのひとつなのだ。
大物バンドの活況ぶりが伝わってくると、シーン全体が勢いづいているように感じられることがある。ヘヴィメタル/ハードロック界隈につい…
1985年に1stアルバム『Killing Is My Business… and Business Is Good!』をリリー…