『GTO』授業シーンがない学園ドラマのすごさ “鬼塚”反町隆史の粘り強さが生む変化

98年版で『GTO』の名物教頭だった内山田(中尾彬)のポジションの中丸が、職員室に向かい、心の声で、影の薄い校長を押しのけて自分が校長になろうと画策するシーンは、前作でのオマージュである。教え子では、マサル(山崎裕太)に続いて、村井(池内博之)が登場した。98年版で鬼塚のコラージュ画像を作ったのは菊池(窪塚洋介)だった。菊池は、『GTOリバイバル』(カンテレ・フジテレビ系)で文科省の審議官に出世しており、再登場が期待される。

知らない男性から暴行されそうになった百花を、鬼塚は、村山(夙川アトム)と一緒に助けた。その後、柏原(生見愛瑠)の家で、生徒たちも交えて百花の誕生日を祝う場面は、特別なギミックなどなかったが、素直な気持ちになれる良いシーンだった。

百花がクラスの盛り上げ役を買って出ていたのは、そうしないと自分の居場所がなくなってしまうからだ。家にいても気持ちを吐き出せない百花にとって、唯一の居場所が学校で、百花なりに必死だったはず。ただ、結果的に百花が他人本位の生き方になってしまっていたのも事実だ。そこに本物の友情はないし、百花の姿が鬼塚にはあぶなっかしく映り、心配だったのだと思う。

同調圧力にあらがえないのは大人も同じで、村山は自分をATMとしか思っていない家族に、思っていることを言えずにいた。村山の場合、萎縮して卑屈になり、その結果、自分で自分の居場所をなくしていたといえる。人の顔色を窺ってばかりの村山を生徒たちはよく見ているから、支持されないのも当然だ。

百花と村山を観ていて、「言いたいことを言えない」理由はさまざまだと感じた。どちらも自分自身に原因はあって、そのことに気づけないことで問題が悪化していた。鬼塚の働きかけは、相手の機嫌を取りながら、けっこう粘り強くアプローチしている。目的は、自分自身に目を向けさせることだ。何か問題があっても他責にならない鬼塚は、いつだってカラッと明るいし、そういう生き方が自然に生徒や教師に波及していくのだろう。令和を生きる私たちが見習いたい部分である。
■放送情報
『GTO』
カンテレ・フジテレビ系にて、7月20日(月)スタート 毎週月曜22:00~放送
出演:反町隆史、生見愛瑠、工藤阿須加、高橋メアリージュン、市川知宏、夙川アトム、近藤芳正、宇梶剛士、松嶋菜々子、稲垣来泉、及川桃利、大島美優、梶原叶渚、川口和空、北里琉、柴崎楓雅、難波碧空、西浦心乃助、堀口真帆、森本陸斗ほか
原作:藤沢とおる『GTO』(講談社『週刊少年マガジンKC』刊)
脚本:遊川和彦
監督:中島悟、松田健斗
音楽:福廣秀一朗
エグゼクティブプロデューサー:安藤和久
チーフプロデューサー:河西秀幸
プロデューサー:永富康太郎、伊藤茜
制作協力:メディアプルポ
制作著作:カンテレ
©︎カンテレ
公式X(旧Twitter):https://x.com/GTO2026summer
公式Instagram:https://www.instagram.com/gto2026summer/
公式TikTok:https://www.tiktok.com/@gto2026summer





















