『さよならノワール』小池栄子&北香那が向き合った母子の断絶 神野三鈴の慟哭が胸を打つ

フジテレビ系ドラマ『さよならノワール』第3話では、西池袋署・犯罪被害者支援室の夏海(小池栄子)と絵梨子(北香那)が、クラブで起きた群集事故の犠牲者と、その死を受け入れられない母・綾子(神野三鈴)に向き合う。いくつもの名前と姿を使い分けていた被害者は、どのような人生を送っていたのか。事件の真相だけでは見えてこない、亡くなった人物の思いと家族の関係をたどる回となった。
池袋のクラブ「アリアス」で客同士の揉め事が起こり、「拳銃だ!」という叫び声をきっかけに店内はパニックに陥る。出口へと続く階段に客が一斉に押し寄せ、折り重なった人々の下敷きになった一人が死亡した。亡くなったのは、山梨県で介護士として働く笹村圭(柾木玲弥)。ただし、圭はハイヒールを履き、ウィッグを着けた華やかな姿で発見されていた。

遺体確認のため西池袋署を訪れた母・綾子(神野三鈴)は、圭が身に着けていたハイヒールやウィッグの写真を見て、「この方は私の息子じゃありません」と言い切る。犯罪被害者支援室に場所を移しても、亡くなったのが圭であることを認めようとはしない。それどころか、綾子はその場で息子に電話をかけ、普段と変わらない様子で会話を始める。電話の向こうに本当に圭がいるのか。それとも、綾子が息子の死を受け入れられずにいるだけなのか。夏海たちにも、この時点では判断がつかなかった。

身元が引き取られなければ、圭は無縁仏となってしまう。夏海と絵梨子は、圭がどのような人生を送り、なぜ女装姿でクラブにいたのかを調べ始める。強行犯係の中谷(味方良介)は捜査は自分たちに任せるよう求めるが、夏海たちの目的は犯人を突き止めることではない。「被害者がどんな状況で、どんな思いで亡くなったのか理解したい」。亡くなった人の人生を知ることも、残された家族を支えるために必要なのだ。
圭と一緒にクラブを訪れていた女性によると、彼女は圭を「ミチルさん」と呼び、SNSで知り合った友人だったという。ミチルはロサンゼルスで働くデザイナーを名乗っていた。ところが聞き込みを続けると、圭は「桜子」や「レイカ」など複数の名前を使い、パティシエやバイオリニストといったさまざまな職業を名乗っていたことが分かる。どれが本当の圭なのか。夏海たちは、いくつもの名前の向こうにある素顔を探していく。

さらに、圭が怪しい雑居ビルに出入りしていたという情報も浮上する。夏海と絵梨子が向かうと、そこには暴力団対策係の河口(眞島秀和)と大野(濱尾ノリタカ)の姿があった。クラブで拳銃を所持していた疑いのある男の住所が、そのビルの一室だったのだ。部屋は薬物や拳銃など、違法な物品の受け渡し場所として使われており、管理人は女装姿の圭も出入りしていたと証言する。
圭に運び屋の疑いが浮上し、夏海たちは鴨居(岡山天音)とともに山梨へ向かう。綾子は当初、夏海の話に耳を貸そうとしなかった。それでも夏海が否定も説得もせず、じっくりと言葉を待つことで、綾子は少しずつ息子について語り始める。




















