倉田保昭、西川美和らゲスト陣のトークイベントも 「新宿東口映画祭2026」注目作品を紹介

「新宿東口映画祭2026」注目作品を紹介!
『夜は短し歩けよ乙女』©森見登美彦・KADOKAWA/ナカメの会

 森見登美彦原作のアニメーション映画『夜は短し歩けよ乙女』 の上映では、湯浅政明監督トークショー(聞き手:SYO〈物書き〉)が楽しめる。同じ原作者の『四畳半神話大系』のTVアニメシリーズも監督している、鬼才監督だけに、興味深い話が期待できそうだ。湯浅政明監督作品として、別に『犬王』 も上映される。今回の映画祭を締めくくる最終上映では観客が上映中に発声できる「“狂騒”応援上映」もおこなわれるので、ライブのように体感したい。

『aftersun/アフターサン』© Turkish Riviera Run Club Limited, British Broadcasting Corporation, The British Film Institute & Tango 2022

 世界で数々の賞を受賞した、ポール・メスカル主演『aftersun/アフターサン』の上映では、本映画祭ナビゲーターのよしひろまさみちのトークショーがおこなわれる。ロンドンからトルコのリゾート地に観光にやって来た一人の男性の苦悩を、娘の視点から描いていく一作。クイーンとデヴィッド・ボウイの「アンダー・プレッシャー」はじめ、音楽も印象的な作品であるだけに、これも劇場で体験したい映画だ。

『ロボット・ドリームズ』©2023 Arcadia Motion Pictures S.L., Lokiz Films A.I.E., Noodles Production SARL, Les Films du Worso SARL

 新宿武蔵野館で上映されたヒット作として記憶に新しいのが、アニメーション映画『ロボット・ドリームズ』。 上映とともに劇場スタッフM&Kが「RD愛を語る会」として、上映後にトークを繰り広げる。また、本映画祭と『ロボット・ドリームズ』のオリジナルコラボグッズも発売される。売り切れが予想されるため要チェックだ。

『カリガリ博士』写真提供:マツダ映画社

 もちろん、他にもさまざまな時代のいろいろな映画作品が、本映画祭で上映される。なかでも、1919年製作、ドイツのサイレント映画『カリガリ博士』を、もしまだ鑑賞していなければ、この機会に劇場でぜひ体験してみてほしい。後世の膨大な数の映画作品に大きな影響を与えた本作は、いま観てもアヴァンギャルドでスタイリッシュ。観る者にいまも新鮮なインスピレーションを与えてくれる傑作だ。かつて武蔵野館で弁士を務めていた、徳川夢声と福地悟朗の貴重な音声素材を復元したバージョンで楽しめるのが嬉しい。

『ロブスター』©2015 Element Pictures, Scarlet Films, Faliro House Productions SA, Haut et Court, Lemming Film, The British Film Institute, Channel Four Television Corporation.

 一つ残念なのは、2026年1月に、新宿武蔵野館とともに例年本映画祭を盛り上げていた会場の一つ「シネマカリテ」が閉館したこと。しかし、プレ企画「シネマカリテと また逢える」 (5月25、26、28日/会場:新宿武蔵野館)では、映画館を盛り上げた『ロブスター』、『心と体と』が上映され、シネマカリテ開館時の貴重なチラシ(数量限定)がプレゼントされるほか、「シネマカリテ スクリーン・キーホルダー」が販売される。ロビーでのユニークなディスプレイとともに、新宿で多くの観客に愛されていた劇場だっただけに、この機会に在りし日の思い出に浸りたい。

 さまざまな時代、観客の多様な興味を繋げる、2026年の新宿東口映画祭。その豊富なラインナップには、おそらくあなたも心惹かれる作品があるはずだ。この映画館に足を踏み入れ、時間の垣根を越えるように上映イベントやトークショーに触れることは、100年も前から新宿武蔵野館が紡いできた映画文化を盛り上げ、新宿の歴史の一部になるということでもある。

■公開情報
「新宿東口映画祭2026」
期間:5月29日(金)~6月4日(木) ※5月29日は「第六回カツベン映画祭」
会場:武蔵野館(〒160-0022 東京都新宿区新宿3-27-10 武蔵野ビル3F)

【上映作品】
<New Films>
『夢物語』Episode3「不思議の国のドラゴン」(全3話のうち、1篇のみ上映)
出演:倉田保昭、サモ・ハン(特別出演)
監督:谷垣健治
2026年/日本/22分(予定)/DCP/武蔵野興業

<レガス出張落語会x新宿東口映画祭 スペシャルコラボ企画>
『昭和元禄落語心中』ディレクターズカット版“与太郎放浪編”
声の出演:関智一、石田彰、山寺宏一、小林ゆう、林原めぐみ
原作:雲田はるこ『昭和元禄落語心中』(講談社『ITAN』連載)
監督:畠山守
落語監修:林家しん平
2016年/日本/81分/BD/キングレコード

<New Short Films>
『婚内失恋:慶祝』
出演:ティエンシン、アニー・チェン、ムーン・リー
監督:チン・ディンチャン
2025年/台湾/30分(予定)/DCP/スノーフレイク

<Silent Films>
『カリガリ博士』
出演:ヴェルナー・クラウス、コンラート・ファイト、リル・ダゴファー、フリードリヒ・フェーヘル
監督:ロベルト・ヴィーネ
1919年/ドイツ/56分/BD/作品提供:マツダ映画社
弁士:徳川夢声、福地悟朗
※かつて武蔵野館で弁士を務めていた徳川夢声と福地悟朗の貴重な音声素材を復元し上映致します。(前半:福地悟朗、後半:徳川夢声)

<Animated Films>
『映画 けいおん!』
声の出演:豊崎愛生、日笠陽子、佐藤聡美、寿美菜子、竹達彩奈
原作:かきふらい(芳文社『まんがタイムきらら』連載)
監督:山田尚子
2011年/日本/110分/DCP/松竹

劇場版『黒執事 Book of the Atlantic』
声の出演:小野大輔、坂本真綾、田村ゆかり
原作:枢やな(掲載 月刊『Gファンタジー』スクウェア・エニックス刊)
監督:阿部記之
2017年/日本/100分/DCP/アニプレックス

『夜は短し歩けよ乙女』
声の出演:星野源、花澤香奈、神谷浩史、秋山竜次(ロバート)
原作:森見登美彦『夜は短し歩けよ乙女』(角川文庫刊)
監督:湯浅政明
2017年/日本/93分/DCP/東宝映像事業部

『犬王』
声の出演:アヴちゃん(女王蜂)、森山未來、柄本佑、津田健次郎、松重豊
原作:『平家物語 犬王の巻』古川日出男著(河出文庫刊)
監督:湯浅政明
2021年/日本/97分/DCP/アニプレックス、アスミック・エース

『ロボット・ドリームズ』
原作:サラ・バロン
監督・脚本:パブロ・ベルヘル
アニメーション監督:ブノワ・フルーモン
2023年/スペイン·フランス/102分/DCP/クロックワークス

<Films>
『リトル・ダンサー デジタルリマスター版』
出演:ジェイミー・ベル、ジュリー・ウォルターズ、ゲイリー・ルイス
監督:スティーヴン・ダルドリー
2000年/イギリス/110分/DCP/シンカ

『スウィングガールズ』
出演:上野樹里、貫地谷しほり、本仮屋ユイカ
監督・脚本:矢口史靖
2004年/日本/105分/35mm/東宝

『パッチギ!』
出演:塩谷瞬、沢尻エリカ、高岡蒼佑
監督:井筒和幸
2004年/日本/117分/35mm/シネカノン

『ゆれる』
出演:オダギリジョー、香川照之、伊武雅刀、真木よう子
原案・脚本・監督:西川美和
2006年/日本/119分/DCP/バンダイナムコフィルムワークス

『真夜中の五分前』
出演:三浦春馬、リウ・シーシー、チャン・シャオチュアン
原作:本多孝好『真夜中の五分前 five minutes to tomorrow side-A/side-B』(新潮文庫刊)
監督:行定勲
2014年/日本・中国合作/129分/DCP/東映

『永い言い訳』
出演:本木雅弘、竹原ピストル、藤田健心、白鳥玉季、深津絵里
原作:『永い言い訳』西川美和(文春文庫刊)
監督・脚本:西川美和
2016年/日本/124分/DCP/アスミック・エース/PG12

『南瓜とマヨネーズ』
出演:臼田あさ美、仲野太賀、浅香航大、光石研、オダギリジョー
原作:魚喃キリコ『南瓜とマヨネーズ』(祥伝社フィールコミックス)
監督·脚本:冨永昌敬
2017年/日本/93分/DCP/S・D・P

『aftersun/アフターサン』
出演:ポール・メスカル、フランキー・コリオ、セリア・ロールソン・ホール
監督・脚本:シャーロット・ウェルズ
2022年/イギリス・アメリカ/101分/DCP/ハピネットファントム・スタジオ

<【プレ企画】シネマカリテと また逢える>
『ロブスター』
監督:ヨルゴス・ランティモス
出演:コリン・ファレル、レイチェル・ワイズ、オリヴィア・コールマン
2015年/アイルランド・イギリス他/118分/DCP/ファインフィルムズ/R-15

『心と体と』
出演:アレクサンドラ・ボルベーイ、ゲーザ・モルチャーニ、レーカ・テンキ
監督・脚本:イルディコー・エニェディ
2017年/ハンガリー/116分/DCP/サンリス/PG12

【トークイベント情報】
『夢物語』Episode3「不思議の国のドラゴン」倉田保昭 トークショー+特別映像放映
日時:5月30日(土)12:55の回 、5月31日(日)12:20の回上映後
登壇者:倉田保昭(俳優)
特別映像:サモ・ハンと倉田保昭による対談映像

『婚内失恋:慶祝』チン・ディンチャン監督 オンライントークショー
日時:5月31日(日)18:15の回上映後
登壇者:チン・ディンチャン(監督)、宇田川幸洋(進行/映画評論家)

『永い言い訳』西川美和監督トークショー
日時:5月30日(土)14:05の回上映後
登壇者:西川美和(監督)、よしひろまさみち(進行/映画祭ナビゲーター、映画ライター)

『夜は短し歩けよ乙女』湯浅政明監督トークショー
日時:5月30日(土)16:55の回上映後
登壇者:湯浅政明(アニメ監督)、SYO(進行/物書き)

『aftersun/アフターサン』よしひろまさみちトークショー
日時:5月31日(日)19:35の回上映後
登壇者:よしひろまさみち(映画祭ナビゲーター、映画ライター)

『ロボット・ドリームズ』 武蔵野館でRD愛を語る会
日時:6月1日(月)18:25の回上映後
登壇者:劇場スタッフM&K

『犬王』“狂騒”応援上映
日時:6月4日(木)20:30の回
※この回のみ発声OK。
※諸注意や禁止事項については、後日新宿東口映画祭公式サイトにて告知

【鑑賞料金】(全て税込価格)
新作(短編):1,400円均一(『夢物語』Episode3、『婚内失恋:慶祝』)
旧作:1,600円均一
スペシャルコラボ企画《武蔵野館で落語を》:2,500円均一(『昭和元禄落語心中』ディレクターズカット版 “与太郎放浪編”)
第六回カツベン映画祭作品:2,500円均一

●オンライン予約
5月22日(金)24:00~全作品販売開始

●劇場窓口
【武蔵野館上映作品】…5月23日(土)開館時より全作品販売開始
※開館時間までに残席が出た場合のみ、窓口でも販売

●第六回カツベン映画祭のチケットは5月15日(金)12:00より、オンライン予約サイトならびに劇場窓口にて販売開始

※電話でのご予約は受け付けておりません。
※チケットが完売次第、販売を終了します。
※チケットご購入後の変更、払い戻しは致しません。
※各種割引サービスは適用外となります。
※特別興行につき、株主優待券(証)株主優待割引・招待券はご使用になれません。
※【第六回カツベン映画祭】では「映画鑑賞チケット」はご使用になれません。

後援:新宿区/公益財団法人 新宿未来創造財団/一般社団法人 新宿観光振興協会
協力:新宿東口商店街振興組合
協賛:UNIQLO新宿東南口フラッグス店/株式会社ジーベックス/新宿高野
公式サイト:https://filmfest.musashino-k.co.jp/
公式X(旧Twitter):@shinjuku_f_fest

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