倉田保昭、西川美和らゲスト陣のトークイベントも 「新宿東口映画祭2026」注目作品を紹介

「新宿東口映画祭2026」注目作品を紹介!

 東京を中心に、さまざまな地域をつないでいる新宿駅。世界で最も多くの乗降者数を誇るターミナルとしても知られている。そんな新宿駅から、最も近い映画館を知っているだろうか? 1920年に開館し、映画文化を発信し続けている「新宿武蔵野館」である。そんな歴史ある新宿武蔵野館が、5月29日から6月4日の間、スクリーンを通して“さまざまな時代”を、まさに新宿駅のようにつなぐターミナルとなる。

「新宿東口映画祭2026」キービジュアル

 2021年から、この時期に新宿武蔵野館で開催され、風物詩として定着している「新宿東口映画祭」は、他の映画祭とは一味異なる。背筋を伸ばして難解な映画のテーマを語り合うというよりも、観客をはじめ地域の人たちが、ともに楽しむことに特化したイベントやプログラムが組まれているのが特徴なのだ。これまで“映画祭”に足を運んだことのない人にこそ、おすすめしたい。

 2026年の新宿東口映画祭のテーマは「スクリーンで また逢える」。これまで見逃していたあの映画、憧れていたあの俳優、そして、あの日に体験した感動や興奮と、スクリーンで逢えるというコンセプトだ。本年が3度目の就任となる映画ライターのよしひろまさみちがナビゲーターとなり、今年も登壇イベントや来場者抽選プレゼント企画を含め、多様な観客を歓喜させるだろうプログラムが出揃っている。

倉田保昭

 一つ目は、カンフー映画ファン垂涎の作品だ。日本を代表するアクション俳優で、数々のレジェンドとも共演してきた倉田保昭のトークショーと上映企画。過去にも共演しているサモ・ハンと拳を交える、新作オムニバス作品『夢物語』の一編「不思議の国のドラゴン」が楽しめる。倉田演じる男が過去の香港にタイムスリップし、未来の心臓の薬を用いて、カンフーアクションの永遠の象徴であるブルース・リーの命を助けようとするといった、どこか『DRAGON BALL』の「人造人間編」を思い起こさせる、なんとも熱いストーリーだ。サモ・ハンと倉田による対談映像も上映される。

『婚内失恋:慶祝』©IPis Innovation Co,Ltd.

 日本で初の上映となる台湾の短編映画『婚内失恋:慶祝』も、本映画祭の目玉の一つ。「婚内失恋」とは、結婚しているのにパートナーと失恋しているように感じる状態を指す言葉だという。本作は、3人の女性がパートナーへのそうした思いを抱えながら、どのように生きるのか葛藤していく姿が描かれる。出演するティエンシン、アニー・チェン、ムーン・リーは、いずれもアジアで人気を得た有名俳優。人生経験を積んできた彼女たちが、このシリアスなテーマをどう演じ、それぞれの答えにたどり着くかが見どころとなる。チン・ディンチャン監督と映画批評家・宇田川幸洋のオンライントークショーも。

『昭和元禄落語心中』 ディレクターズカット版“与太郎放浪編” ©雲田はるこ・講談社/落語心中協会

 レガス出張落語会×新宿東口映画祭スペシャルコラボ企画は、若手真打・春風亭昇也、立川小春志のトークと落語とともに、アニメ作品『昭和元禄落語心中』ディレクターズカット版 “与太郎放浪編”が上映されるといった、豪華なプログラムだ。同じく落語界の内幕を描き、新たな世代に落語の魅力を伝える、現在放送中のアニメ『あかね噺』。その先達といえる『昭和元禄落語心中』が、プロの落語家とコラボすることでまた落語文化を継承する趣向が、「新宿末廣亭」とともに落語文化を育んできた新宿で楽しめるというのも趣き深い。

『永い言い訳』©2016「永い言い訳」製作委員会

 本木雅弘主演、竹原ピストル出演の『永い言い訳』 の上映では、原作となる小説版の著者でもあり、映画版の監督も務めた西川美和のトークショー(聞き手:よしひろまさみち)がおこなわれる。ハートウォーミングなストーリーではなく、人間の感情の醜い部分までをもすくい取った感動作を自ら演出した西川監督による、当時のエピソードと現在の思いを生で聴ける機会は貴重だ。西川監督の初期代表作『ゆれる』も、別に上映される。

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