『ビッグウイング』での共演から25年 結婚を機に振り返る内田有紀と柏原崇のキャリア

内田有紀×柏原崇の代表作を紹介

 内田有紀と柏原崇が結婚を発表し、大きな話題を呼んでいる。2人の接点として思い出されるのは、2001年放送のドラマ『ビッグウイング』(TBS系)だろう。すでに長く人生をともに歩んできた2人だけに、驚きと同時に、ようやくこの時が来たのかという祝福の空気も広がっている。今回のニュースがこれほど温かく受け止められているのは、ただ有名人同士が結ばれたからではない。俳優としてそれぞれの時代に印象を残してきた2人だからこそ、この報告に多くの人が特別な思いを重ねているのだろう。

 1990年代には、その明るさと華やかさで一気に注目を集め、その後もドラマや映画で着実にキャリアを重ねてきた内田。若い頃のスターとしての印象は今も強いが、内田のすごさはそこで止まらなかったことにある。年齢を重ねるなかで演じる役の幅を広げ、明るく親しみやすい人物だけでなく、少し癖のある役や複雑な感情を抱えた人物にも自然な説得力を持たせてきた。『燕は戻ってこない』(NHK総合)では東京ドラマアウォード2024の助演女優賞を受賞しており、その歩みが今なお高く評価されていることもうかがえる。

 たとえば、『ドクターX』シリーズ(テレビ朝日系)で演じてきた城之内博美は、その代表例だろう。大門未知子を支える相棒としての頼もしさ、医師としての強さ、そして人間らしい温かさを自然ににじませ、シリーズに欠かせない存在となっていった。一方で、『最後から二番目の恋』シリーズ(フジテレビ系)の長倉万理子のように、不器用さや愛らしさをまとった人物も魅力的に演じてきた。同じ俳優が演じているにもかかわらず、役ごとに空気がきちんと変わる。それでいて、どの作品にも内田ならではの華がある。そのバランスのよさこそ、今も前線で活躍し続ける理由なのだろう。

 一方の柏原は、近年こそ俳優の仕事から離れているものの、その名前を聞くと出演作がすぐ浮かぶ人も多いはずだ。というのも、1990年代から2000年代にかけて、柏原はドラマや映画で強い印象を残してきた。やわらかさと透明感がありながら、どこか影のある雰囲気も持っていて、その独特の空気が大きな魅力だった。感情を激しく見せるというより、視線やたたずまいで人物の内面を伝える演技で、その静かな存在感が多くの視聴者の記憶に残っている。

 代表作としてまず挙げたいのは、やはり映画『Love Letter』だろう。作品そのものの美しさはもちろんだが、柏原の透明感あるたたずまいも、あの映画の印象を語るうえで欠かせない。さらに『白線流し』(フジテレビ系)でも、青春の揺れや切なさが漂う物語の中で、強く記憶に残る存在感を見せていた。柏原の魅力は、前に出る強さというより、ふとした表情や空気感で印象を残すところにある。だからこそ、表舞台から離れた今も、“かつて人気のあった俳優”ではなく、“今も記憶に残り続ける俳優”として受け止められているのだろう。

 今も俳優として第一線で活躍を続ける内田と、かつて多くの作品で印象を残し、現在は彼女を支える立場にいる柏原。そんな2人が長い時間を経て人生をともにする相手となったことに、どこか物語の続きを見るような思いを抱いた人も多かったはずだ。今回の結婚は、ただの吉報ではなく、2人が重ねてきた時間そのものをあらためて感じさせる知らせだった。こうして人生をともにする相手がいることも、これからの内田有紀という俳優の歩みを支えていくのだろう。

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