上田麗奈、中村カンナ、黒沢ともよら 2025年にアニメファンを熱狂させた女性声優たち

2025年にアニメファンを熱狂させた女性声優

 2025年に放送されたアニメでは、数多くの声優たちが個性と才能にあふれる演技を披露していた。そこで本稿では独断と偏見により、今年活躍が目立った5人の女性声優をピックアップ。それぞれの出演作を取り上げつつ、どんな演技でファンを魅了したのか振り返っていきたい。

上田麗奈

劇場版『チェンソーマン レゼ篇』©2025 MAPPA/チェンソーマンプロジェクト ©藤本タツキ/集英社

 今年活躍した女性声優として、上田麗奈を取り上げないわけにはいかないだろう。幅広い演技に定評があり、毎年何かしらのヒロインを演じている人気声優だが、今年は劇場版『チェンソーマン レゼ篇』の大ヒットによってとくに強い印象を残した。

 同作で上田が演じたレゼは、主人公のデンジを翻弄する魔性のヒロイン。透明感がある声質とミステリアスな演技が相まって、デンジそして観客にとっての理想を体現していたように思える。興行収入的にもレゼは“100億の女”に近づいており、上田の代表作となることは間違いないだろう。

上田麗奈×石川由依、“死を望む少女”の演技で得た感情 「あべこべ」だった出会いを語り合う

アニメ『わたたべ』に出演の上田麗奈と石川由依が、比名子と汐莉の複雑な関係を演じる繊細なアプローチや役への共感を語った。

 上田は『SSSS.GRIDMAN』の新条アカネや映画『ハーモニー』の御冷ミァハなど、どこか影がある役柄を得意としているが、秋アニメ『私を喰べたい、ひとでなし』の主人公・八百歳比名子役でもその才能を遺憾なく発揮。暗い過去を抱えた比名子のキャラクター性を、そのセリフの1つひとつににじませるような演技を見せた。

 2026年1月30日にはギギ・アンダルシア役を演じる映画『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ キルケーの魔女』が公開される予定なので、その勢いは年をまたいだ後も続きそうだ。

中村カンナ

『わたしが恋人になれるわけないじゃん、ムリムリ!(※ムリじゃなかった!?)~ネクストシャイン!~』©みかみてれん・竹嶋えく/集英社・わたなれ製作委員会

 今年の活躍が印象深い声優としては、中村カンナもその1人として挙げられるだろう。『ウマ娘』シリーズのナリタトップロード役としてお馴染みだった彼女が、今年は『わたなれ』こと『わたしが恋人になれるわけないじゃん、ムリムリ!(※ムリじゃなかった!?)』の主人公・甘織れな子役で、さらにもう一段階飛躍を遂げた。

 いわゆる百合モノとしては異例とも言える大ヒットとなった『わたなれ』の魅力は、そのほとんどがれな子のキャラクター性に集約されていると言っても過言ではない。「れな子が悪いんだよ」というネットミームさえ生み出したこのキャラを、中村は「ほぼれな子本人」とまで言われるほどの解像度の高さで演じきっており、多くのアニメファンにその実力を見せつけた。

劇場版『わたなれ』の止まらぬ快進撃 中村カンナらキャスト陣の“ハマり役”をファン絶賛

アニメ『わたなれ』で中村カンナが「れな子本人」と好評。陽キャを装う元陰キャという複雑な役柄を巧みに演じ、百合ハーレムの魅力を引き…

 なお今年は他にも『ゴリラの神から加護された令嬢は王立騎士団で可愛がられる』や『悪食令嬢と狂血公爵』で主役を演じたり、『サイレント・ウィッチ 沈黙の魔女の隠しごと』でラナ・コレット役を演じたりと、大きな役柄をいくつも射止めていた。来年は本格的なブレイクの年になるかもしれない。

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