『良いこと悪いこと』“ドの子”の正体&第9話の犠牲者は誰? 「カノン」から展開を考察

『良いこと悪いこと』ドの子&9話犠牲者考察

 今國と東雲に関しては、メインビジュアルで描かれている子供のときの画像背景が紫苑の撮影場所と酷似していることで、小学生時代に親交があった可能性が示唆されている。またこれまでの殺人を見ると、力が必要なもの、プロの手口のような殺し方、そしてキングたちが森を追いかけたときにガタイの良い人物がもう1人いたとされることで宇都見啓刑事(木村昴)実行犯説の声も多い。この3人に関して同年齢など共通点は見られるが、今の生活を犠牲にしてまでの連続殺人を犯すことは考え難く、あそこまで残虐な殺し方をするほどの憎悪をまったく感じさせない。

 そうなると、常に園子の側で聞く耳を立て、感情を抑えられないサイコパスな姿を見せていた怪しい人物として浮上するのが松井だ。園子のパネルをぶっ飛ばしていた姿はどう見ても尋常じゃない。紫苑とは10歳以上離れているが、もし紫苑が昔のトラウマで命を絶っていたとすると、“大好きな姉”の恨みを晴らすという見方もできる。園子が知らない紫苑の出現によって園子は完全に蚊帳の外となってしまうわけだが、松井は園子に異常な愛情を見せていたのは、姉と園子の姿を重ねていたからだともなれば話は繋がり、やはり真犯人候補に一番近いと感じる。

 警察はターボーをマークしていて、ターボーも警察には異様に挑発的だ。宇都美がターボーに「不思議で仕方ないんですよね、あなただけ失敗したままなんでしょうか」と視聴者の声を代弁するように言っている。やはりいじめ問題とは他に、薬物事件が絡んでいるとターボーを疑い、いじめ問題に薬物事件が便乗した一連の事件のようにも見える。もしかしたら紫苑も薬物によって亡くなっているのかもしれない。そうなると、ターボーが「薬物事件の犯人」として判明する流れがあってもおかしくない。

 そして誰が死ぬのか。「仲間だと思われたら殺される」と言っていた森が言葉通りの結果になるのが濃厚。ただ、次回は「カノン」というタイトルからも花音回となっていて彼女の命が狙われそうだ。さすがにドラマとして小学4年生の娘が殺されるのは後味が悪すぎるので、発表会か何かで命が狙われるところを、やっとキングたちと仲間になれる夢が叶った森が、良き先生として体を張って花音の命を守り死んでしまうなんて展開はどうだろう。また同じようにターボーが庇う展開もありえるが果たしてどうなるのか。

 しかしこうなると、なぜ紫苑とは関係のない園子を一連の事件に巻き込んだのか。園子をきっかけにして思い出させるというのもどこか回りくどい。有名記者だから記事を書かせたかったのか、それとも園子に事件を全てなすりつけたかったのか。ターボーは当初から園子が犯人だと決めつけていたし、記事を書かせたがっている東雲が一連の情報を聞きつけ園子に託したとか。そうなるとこの2人がやはり怪しいが……誰が真犯人でもおかしくない。

『良いこと悪いこと』の画像

良いこと悪いこと

ガクカワサキが脚本を手がけるノンストップ考察ミステリー。小学校の同窓会で、連続不審死が発生。同級生全員が容疑者となる中、犯人を巡る探り合いが始まる。

■放送情報
『良いこと悪いこと』
日本テレビ系にて、毎週土曜21:00~放送
出演:間宮祥太朗、新木優子、森本慎太郎(SixTONES)、深川麻衣、戸塚純貴、剛力彩芽、木村昴、藤間爽子、工藤阿須加、松井玲奈、稲葉友、森優作、水川かたまり(空気階段)ほか
脚本:ガクカワサキ
演出:狩山俊輔、滝本憲吾、長野晋也
プロデューサー:鈴木将大、妙円園洋輝
チーフプロデューサー:道坂忠久
音楽:Jun Futamata
制作協力:ダブ
©日本テレビ
公式X(旧Twitter):@iiwaru_ntv
公式Instagram:@iiwaru_ntv
公式TikTok:@iiwaru_ntv
公式サイト:https://www.ntv.co.jp/iiwaru/

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