『あんたが』“勝男”竹内涼真がついに自分の想いを告白 “後輩”濱尾ノリタカが存在感を発揮

勝男(竹内涼真)と鮎美(夏帆)それぞれが仕事で抜擢されるも、思うようにはいかずままならない様子が描かれる『じゃあ、あんたが作ってみろよ』(TBS系)第9話。太平(楽駆)のバーで鮎美がメキシカン風春巻きを振る舞うフェスは大盛況に終わり、フードプロデューサーから出店オファーまで舞い込む。
時を同じくして勝男もまた職場で新規案件のプロジェクトリーダーに任命される。しかし、タッグを組むことになった事業戦略部の柳沢(濱尾ノリタカ)とは全く反りが合わない。竹内演じる昭和のトレンディードラマに憧れる勝男と張り合える仕上がり、存在感を発揮する後輩役として濱尾ノリタカがアサインされた理由が登場シーンからもう納得できてしまう。柳沢もまたサスペンダーにハイウェストパンツ、そして磨き込んだ真っ白な靴という独特なこだわりを感じさせる出立ちが既に出来上がりすぎている。濱尾扮する柳沢はポーカーフェイスで全く動じず、何を考えているのか読めない。言葉少なな中でも勝男とのジェネレーションギャップを瞬時に浮き彫りにしていた。

濱尾といえば朝ドラ『あんぱん』(NHK総合)にも昭和風情の好青年役で出演、『笑うマトリョーシカ』(TBS系)ではなんとも画力のある男子高校生役を好演し、作品に漂う怪しさや妖艶さを加速させていた。
結局、勝男はこの柳沢からパワハラ被害を訴えられ出勤停止になってしまう。確かに手作りのおにぎりはやりすぎだとは思うが、それが「おにハラ」に該当してしまうなんて……。

第1話から比較してめきめきと成長を遂げているかに見えた勝男だったが、歩み寄りがいかに難しいかを思い知らされる。寝耳に水の出勤停止から自販機の隙間に手が挟まって身動きが取れなくなるさまは、まさに泣きっ面に蜂だったが、鮎美にとっては半信半疑だった勝男の変化の兆しが揺るぎない事実として目の前に現れた出来事でもあったのだろう。正真正銘の“変化した完璧じゃない勝男”として自分の前にいる勝男に手を差し伸べたい、彼をそのまま信じてみたいと思ったのではないだろうか。

そんな勝男の姿を爆笑しスマホで撮影する鮎美は、出店詐欺に遭って以来初めてあんなに大笑いできたのだろう。後輩の柳沢との対峙に苦労していた勝男にとって鮎美の手料理が言葉にできないほど沁みたように。「自分から歩み寄るって難しい。心が折れそう」と思わずこぼす勝男に「ダサくないよ。一生懸命な勝男さん、カッコいいと思う」と即答してくれた鮎美の言葉にそこはかとなく救われ、励まされた勝男のように。

完璧な2人であろうとしていた頃の勝男よりも「全力不器用男」全開の今の勝男の方が愛おしく感じるし、カッコいいと思える鮎美も素敵だ。そしてそんな鮎美がたくましく生きる姿を見ても、猫をかぶっていた彼女を責めたり勝手に裏切られたような気になるのではなく、むしろ自分が縛り付けていたことに思い至り謝ることができる勝男は魅力的だ。高円寺のもつ焼き屋で高校時代の話も織り混ぜながら自然体に笑い合う勝男と鮎美を見るにつけ、2人共が変化した先に別々の相手ではなく、またお互いがいるという世界線も悪くないなと思える。

「もっかいやり直そ、俺たち。今の俺たちならうまくいくと思う。鮎美も俺も変わったし。前みたいにはならない」ついに自分の想いを口にすることができた勝男だが、勝男からのプロポーズを盛大に断って以来、鮎美は彼の気持ちにどう答えを出すのか。
谷口菜津子による同名漫画を原作としたロマンスコメディ。「料理を作る」というきっかけを通じて、“当たり前”と思っていたものを見つめ直していく男女を描く。
■放送情報
火曜ドラマ『じゃあ、あんたが作ってみろよ』
TBS系にて、毎週火曜22:00〜22:57放送
出演:夏帆、竹内涼真、中条あやみ、前原瑞樹、サーヤ(ラランド)、楽駆、杏花
原作:谷口菜津子『じゃあ、あんたが作ってみろよ』(ぶんか社『comicタント』連載)
脚本:安藤奎
演出:伊東祥宏、福田亮介、尾本克宏
プロデューサー:杉田彩佳、丸山いづみ
編成:関川友理
音楽:金子隆博
主題歌:This is LAST「シェイプシフター」(SDR)
制作:TBSスパークル、TBS
©TBSスパークル/TBS
公式サイト:https://www.tbs.co.jp/antaga_tbs/
公式X(旧Twitter):@antaga_tbs
公式 Instagram:antaga_tbs
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