『僕達はまだその星の校則を知らない』磯村勇斗が見た学校という小宇宙 校則は誰のため?

あなたは学校が好きですか?
7月14日からスタートした『僕達はまだその星の校則を知らない』(カンテレ・フジテレビ系)を観て、自分は学校のことを全然わかっていなかったと感じた。
もしあなたが第1話をまだご覧になっていないなら、何の事前知識も先入観もない状態で、このドラマを観てほしい。そしてもし可能なら、その感想を何でもいいから教えてほしい。自分も一度と言わず、何度か見返してみようと思う。
というわけで、未見の方はこの先を読まずにブラウザを閉じてもらってかまわないです。筆者は大人の事情もあって本編の内容に触れますが、「ネタバレ上等」「忘れることはまかせておけ」という猛者はご覧ください。一緒にこのドラマについて語り合うつもりで書きます。
最初に断っておくと、筆者は学校が嫌いである。小中高大学大学院すべて嫌いだ。学校は合わなかった。学校のことを考えるとつらい思い出ばかり蘇ってくる。小学校も中学校も高校も卒業式は一人で帰ってきて、悲しくて一人で泣いた。大学と大学院は卒業式に出ずに証書だけ受け取った。暗黒時代。漆黒の闇に浮かぶ見えない惑星が自分にとっての学校である。
今作の主人公、スクールロイヤー白鳥健治(磯村勇斗)も学校が嫌いらしい。それだけで身を乗り出して見入ってしまうけれど、早計は禁物だ。「好き」が千差万別であるように、「嫌い」にもいろいろあって、話をよく聞くと「嫌い」と言っていたことが、実は「好き」だったりもする。健治が学校を「太陽系外宇宙勢力のガイゾックやネオ・アトランティスのようなはかり知れない悪の組織」と表現したとき、「まさに!」と変な声が出た。まったく同じではないけれど、同じような思いをこの人もしてきたのだと思った。
トラウマを払拭しにきたわけではないだろうけど、健治を男女共学の濱ソラリス高校(※法律事務所にありそうな名前)に赴任させたボス弁の久留島かおる(市川実和子)は、考えがあってそうしたのだと思われる。共学になったばかりで校内には問題が山積。なんとなれば、生徒会長と副生徒会長が両方学校を休んでいるのだ。それはある“事件”が発端だった。

























