福原遥、小芝風花、綾瀬はるかが大活躍 『べらぼう』女優が“現代劇”で見せる新たな顔

放送中のNHK大河ドラマ『べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜』(以下、べらぼう)は、主演の横浜流星を筆頭とした個々の俳優の力演が結集し、ひとつの大きなうねりを生み出している作品だという印象が強くある。俳優たちの演技が相乗効果をもたらし、ドラマに厚みを与えているのだ。そんな作品を支える者たちはほかのドラマや映画でも活躍中だが、とりわけこの夏のドラマでは、『べらぼう』を牽引し、力作に仕立て上げてきた女優陣が大活躍することとなる。福原遥、小芝風花、綾瀬はるかのことだ。
『べらぼう』は、吉原の貧しい庶民の子に生まれた蔦重こと蔦屋重三郎が、“江戸のメディア王”に成り上がっていくさまを描き出すもの。蔦重は独自のアイデアで江戸の世の人々の価値観に揺さぶりをかけ、魅了し、やがては時代の寵児になっていく存在だ。そんな彼を取り巻くのが、福原が演じる誰袖、小芝が演じていた伝説の花魁・瀬川、綾瀬が声を演じている九郎助稲荷である。

福原が演じる誰袖は花魁であり、いまの『べらぼう』の世界において、他の追随を許さない存在だ。幼き頃より蔦重を心から慕っている人物であり、自由奔放で賢く、そしてしたたかな一面も持ち合わせている。大いなる力を手にしているだけに、これからまだまだ『べらぼう』の世界を揺るがし、私たち視聴者をも翻弄するのではないかという気がしている。そのような存在である。
これを演じる福原は、7月7日より放送がスタートする『明日はもっと、いい日になる』(フジテレビ系)で主演を務めることになっている。「朝ドラ」ことNHK連続テレビ小説でヒロインを務めた経験もある彼女だが、今回の放送枠は、あの「月9」である。物語の舞台は海沿いの街にある児童相談所。福原が演じる夏井翼は神奈川県警所轄警察署強行犯係の刑事だったが、この児童相談所に出向を命じられることになる。翼は明るく朗らかで愛情深く、また正義感も強い人物だ。対峙するのは凶暴な犯罪者ではなく、まだ幼い子どもたち。柔らかな声の持ち主である福原は、心優しいキャラクターによくハマる。朝ドラ『舞いあがれ!』(2022年度後期/NHK総合)がまさにそうだった。誰袖役で新たな一面を垣間見せてくれたわけだが、この主演ドラマは彼女の代表作になるのではないだろうか。

小芝が演じていた瀬川は、蔦重の幼馴染みだった。吉原のトップに立つにふさわしい品格を持ち、言動の一つひとつに花魁としての器の大きさを感じたものだ。これを体現してみせた小芝こそ、江戸の世を舞台とした『べらぼう』の世界観づくりに大きく貢献した存在だったといえるだろう。蔦重を演じる主演の横浜とは悲しき恋の物語も繰り広げ、小芝は初の「大河ドラマ」で自身のポテンシャルの高さを見事に示してみせた。
その小芝は、7月13日より放送が開始される『19番目のカルテ』(TBS系)に主要キャストのひとりとして出演する。松本潤が主演を務める本作は、現在の医療の分野において19番目の新領域として加わった「総合診療科」をモチーフにしたドラマだ。病気を診るだけでなく、心の状態や生活の背景をもとに患者にとってベストな道を見つけ出し、生き方そのものに手を差し伸べる、そんな総合診療医の活躍を描く作品である。小芝が演じる滝野みずきは整形外科で働く新米医師らしい。違う科の彼女が「総合診療科」にどのように絡んでくるのかが、このドラマの重要なストーリーラインになるのではないだろうか。つまり、またも小芝は重要な役どころを担うわけだ。






















