『あんぱん』『ちはやふる』勢いが止まらない原菜乃華の飛躍 魅力は“主役級の存在感”にあり

「お姉ちゃん、一生のお願いっちゃ〜!」
NHK連続テレビ小説『あんぱん』第68話では、朝の支度中、モジモジとしながらなんだか神妙な顔つきをしていると思いきや、蘭子(河合優実)に末っ子らしい“お願い”をするメイコ(原菜乃華)の姿が。どうやら蘭子に東京に行くためのお金を貸してほしいようなのだが、何しに行くのかを問われると拗ねたような顔をして「言わん」と言う。でも蘭子に説得されるとすぐにラジオで聴いた『のど自慢』に出たいことを明かした。
自分のやりたいことを考えて教師になったのぶ(今田美桜)、家族を支えることが自分の夢となった蘭子に続いて、ついにメイコも自分のやりたいことを見つけ、口に出した瞬間だった。これから彼女の人生に大きな転機が訪れることになるのだろうか。
『あんぱん』戦後の“人間の強さ”感じる第2章 のぶとメイコはそれぞれの“夢”へ
新聞記者として新たな道を進み始めたのぶ(今田美桜)。NHK連続テレビ小説『あんぱん』第68話では、のぶに一足遅れて、嵩(北村匠海…
メイコを演じる原菜乃華も、まさに役者としての大きな転機の中にいると言っても過言ではない。というのも原は、2024年末から2025年にかけてのまさに“躍進イヤー”を駆け抜けている最中なのだ。
その“躍進イヤー”のはじまりともいえるのが、2024年11月からPrime Videoにて配信され、12月には映画も公開された実写版『【推しの子】』で演じた有馬かな役。原作でも屈指の人気キャラである有馬は、“元天才子役”であるがゆえのプライドと葛藤を抱えつつアイドルとして活躍する人物。原は煌びやかな世界に長くいるからこそ抱えてしまう仄暗い感情を持つ人間としての有馬はもちろんのこと、アイドルとしての有馬も完璧なダンスと表情管理で演じてみせた。有馬が劇中で所属しているアイドルグループ「B小町」のメンバー、MEMちょとルビーを演じているのはゆるめるモ!の元メンバーでもあるあのと=LOVEの元メンバーの齊藤なぎさ。だが、原はアイドル経験者に挟まれても負けておらず、むしろそれ以上にキラキラとした姿を見せていた。