宮野真守ら実力派声優が競演! 『ちはやふる』“アニメ版の魅力”をドラマ放送の前に予習

ドラマ放送の前にアニメ『ちはやふる』を予習

 また同作は、キャラクターの生きざまを象徴するような名ゼリフが随所で描かれている。それを千早役の瀬戸麻沙美をはじめとした実力派声優たちが生き生きと表現しているのが、“アニメ版ならでは”の魅力と言えるのではないだろうか。

 たとえば序盤でいえば、第1期の第4話に印象的な名ゼリフがあった。高校生になった太一は、かるたの恩師・原田先生に対して、自分の才能に見切りをつけ始めていることを告白。「俺は青春全部賭けたって、新より強くはなれない」と、ライバル視している新を引き合いに出して嘆く。

 すると原田先生は、大会で奮闘している千早のもとに向かい、彼女が今までずっと“青春の全部”をかるたに捧げていたことを明かす。そして「青春全部賭けたって強くなれない? まつげくん、賭けてから言いなさい」と太一を諭すのだった。

『ちはやふる3』©末次由紀/講談社・アニメ「ちはやふる」プロジェクト2019

 太一役を演じる宮野真守は、その繊細な演技によって、自分の才能を信じられず進路に悩む少年の姿を表現。そして親身になって教え子たちを導く原田先生は、故・石塚運昇さんが説得力たっぷりに演じている。

 また第5話では、細谷佳正演じる新の名シーンが描かれていた。同エピソードでは、千早と太一が新の故郷・福井へと訪問。かるたはもうやめたと言う新の真意を聞き出そうとするも、追い返されてしまう。

 しかし1人になった新は、千早が残していった手紙などを見て、自分の気持ちに気づくことに。全速力で自転車をこぎながら、新幹線で去っていく2人のことを見送ると、「来てほしくなかった、こんな自分を見せたくなかった。でも会いたかったよ、ずっと」という本音を口にするのだった。

 細谷は福井弁のイントネーションを再現しつつ、自分の感情を素直に口に出せない新の内面を上手く表現していた。

 そのほか大江奏(CV.茅野愛衣)、駒野勉(CV.代永翼)、花野菫(CV.潘めぐみ)といった瑞沢高校かるた部の面々が繰り広げる青春模様もドラマチックで、さまざまな名シーンに満ちている。もちろん、千早と新、太一の甘酸っぱい恋も大きな見どころだ。

 新作ドラマの放送によって、ふたたび注目を浴びている『ちはやふる』。この機会にアニメ版を一気見して、かるたに賭ける青春を追体験してみてはいかがだろうか。

『ちはやふる』の画像

ちはやふる

姉が日本一のモデルになることが夢である小学6年生の綾瀬千早は、転校生・綿谷新に「自分のことでないと夢にしてはいけない」と諭される。そんな新の夢は、競技かるたで名人になること。普段は大人しい新が真剣に札を払うその姿に衝撃を受けた千早は、幼なじみの真島太一も巻き込んでかるたの魅力に引きこまれていく。

■配信情報
『ちはやふる』第1期〜第3期
TVerにて、6月11日(水)12:00から毎日1話ずつ順次配信
第2期は7月6日(日)から配信予定
第3期は7月31日(木)から配信予定
※視聴可能期間は各話配信開始より1週間
※配信スケジュールは予告なく変更となる可能性あり
キャスト:綾瀬千早(瀬戸麻沙美)、綿谷新(細谷佳正)、真島太一(宮野真守)、大江奏(茅野愛衣)、西田優征(奈良徹)、駒野勉(代永翼)ほか
©末次由紀/講談社・VAP・NTV
©末次由紀/講談社・アニメ「ちはやふる」プロジェクト2019

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