与田祐希、乃木坂46卒業後初ドラマで“あざと女子”に “したたかさ”に宿る俳優としての強さ

そんな与田が、卒業後初となる作品に選んだのが『あざとく、かわいく、したたかに』だ。オフィスを舞台に、美人OLと新入社員が“あざとさ”を武器に火花を散らす心理戦。与田が演じるスイは、一見純粋無垢だが、実は計算高く、男性社員たちの心を掴んでいくしたたかなキャラクターだ。
「あざとい」という言葉が若者文化に深く浸透した現在、本作は極めて時代性のあるテーマを孕んでいる。与田自身も「ただ可愛いだけじゃない女の子たちが描かれているところに魅了されました」と語っており、愛らしさと策略を同居させる難役への挑戦を前向きに楽しんでいるようだ(※2)。
特筆すべきは、この作品がZ世代向けのショートドラマアプリ「BUMP」で展開される点だ。1話1〜3分という短尺で構成される本作は、テンポ感が重視される分、感情の起伏や表情の“間”において繊細な演技が求められる。これまでよりも高度な即応性が必要とされるフィールドで、与田がどのように自身の表現力を試していくのか注目が集まる。
与田祐希、人生の分岐点となった乃木坂46の存在 「今度は自分たちが後輩に道筋を」
毎週木曜深夜0時30分からテレビ東京系で放送中の木ドラ24『量産型リコ -プラモ女子の人生組み立て記-』。安定や平和を望み、特別…与田が演じるスイは、これまでの与田が担ってきた“清純派”や“癒し系”のイメージを一歩踏み出すキャラクターだ。計算高さと無邪気さが入り混じるこの役は、まさに“二面性”の塊。だが、だからこそ与田の演技力と内面的な表現の繊細さが問われる。もしこの役を成功させることができれば、与田は俳優としての新たなポジションを確立できるだろう。
また、同作で共演する川津明日香との演技的な化学反応も見逃せない。両者ともにあざとさを持つキャラクターを演じるからこそ、そのコントラストや駆け引きがドラマの醍醐味となる。演技合戦とも呼べる両者の対峙は、ショートドラマという制限の中でも、濃密なエンタメ体験をもたらしてくれそうだ。

これまでの作品を通じて見えてくるのは、与田という表現者の“柔軟性”と“芯の強さ”だ。天然キャラとして愛されたアイドル時代、主演としての責任を果たした『量産型リコ』、そして、あざとさと策略を秘めた『あざとく、かわいく、したたかに』。いずれの作品も、与田の魅力を別の角度から照らしてきた。
本作はきっと彼女の今後のキャリアにおいて大きな足掛かりとなるはずだ。配信ドラマというフィールドでの評価が、地上波連ドラや映画作品へと繋がっていくのは想像に難くない。与田が見せるしたたかさの中にこそ、俳優としての真の強さが宿っているのかもしれない。
参照
※1:https://news.mynavi.jp/article/20250218-yukiyoda2/2
※2:https://realsound.jp/movie/2025/05/post-2030687.html
■配信情報
『あざとく、かわいく、したたかに~私のこと、かわいいだけだと思ってた?~』
ショートドラマアプリ「BUMP」にて、6月11日(水)19:00〜配信
出演:川津明日香、与田祐希、和田雅成ほか
原作:前田アラン『あざとく、かわいく、したたかに~私のこと、かわいいだけだと思ってた?~』(ぶんか社刊)
監督:成瀬都香
脚本:岸本鮎佳
エグゼクティブプロデューサー:澤村直道
プロデューサー:藤田結衣、浅野由香(朝から晩まで)
コンテンツプランナー:澤村里紗
制作プロダクション: 朝から晩まで/PIE with Films.
製作:emole
作品詳細ページ:https://emolebump.go.link/aRv3I























