『あんぱん』“ばいきんまん”中尾隆聖が登場 のぶに押し寄せる“20歳の風圧”

『あんぱん』のぶに迫る“婚期”の重圧 

 NHK連続テレビ小説『あんぱん』第8週が幕を開けた。第36話では、戦争色の強まりとともに、のぶ(今田美桜)に“20歳の風圧”が押し寄せる。

 のぶが母校の御免与尋常小学校の教師になって1年半。戦下における価値観の違いでのぶと嵩(北村匠海)が喧嘩別れしてからは、それ以上の時間が経過した。未だに引きずる嵩は卒業制作に取りかかるが、ため息ばかりの日々。

 心の有り様が作品にも影響を及ぼし、以前のような楽しい絵が描けなくなっていた。「うちらとおんなじばあの若もんらあが、お国のために戦いゆうがで。その若もんらあのこと考えてみいや」というのぶの言葉が足枷となっているのだろう。ヒロインの言葉が励みになっても、枷となるケースは今までの朝ドラではあまり見られなかった。

 そんな嵩とは対照的に、のぶは迷いがないように見える。のぶもまた嵩の「そんな先生、僕は嫌だな」という言葉が引っかかっているに違いないが、そのことをあえて考えないようにし、己の信念に従って教え子たちに愛国の心を教え込んでいた。その結果、子供たちの忠君愛国の精神はすくすくと育ち、のぶは校長の古山(演じるのは、アニメ『それいけ!アンパンマン』でばいきんまんの声優を務めている中尾隆聖だ)から“愛国の鑑”と称えられる。

 だが、それ以上を求められるのが戦時下だ。20歳を目前に控えたのぶには次々と縁談が持ち込まれる。そのきっかけとなったのが、第110作の朝ドラ『虎に翼』(2024年度前期)でも一瞬映った「結婚十訓」だった。

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