『ばけばけ』トキ×銀次郎、ヘブン×イライザの“ランデブー” 4人の距離感はどうなる?

NHK連続テレビ小説『ばけばけ』第63話は、銀次郎(寛一郎)とトキ(髙石あかり)、ヘブン(トミー・バストウ)とイライザ(シャーロット・ケイト・フォックス)、それぞれの“ランデブー”が描かれた。
銀次郎が会いに来ると知ったトキは、口紅を塗りすぎてしまい、司之介(岡部たかし)から「口から血が出とるみたいになっちょるぞ」と言われてしまうくらいに朝からソワソワ。“怪談好き”という共通点があった2人は喧嘩別れしたわけではなく、穏やかな時間を過ごしており、トキは、一時は家を離れて一緒に暮らしてもいいとさえ思っていた。だが、最終的にトキが家族を見捨てられず、松江で暮らすことを選択しただけなのだ。トキは「再び夫婦になりたい」とまでは思っていなくても、「銀次郎さんは素敵な人だった」という気持ちが残っているのではないだろうか。だからこそ、久しぶりの再会に胸を高鳴らせている。

しかし、4年ぶりに会った2人は、一緒に並んで座ってもこぶし2つ分くらいの距離があるし、なかなか会話も弾まず、やはりどこかぎこちない。松野家のチャチャも入るので、2人は思い出のある怪談『松風』の舞台・清光院へ。ここは第10話で、銀次郎とトキがお見合い後に訪れた場所。当時は銀次郎がトキに急な階段を上らせることに申し訳ない表情を見せたり、強い風が吹いたら互いに身を寄せ合ったりしていたのだが、現在は、息を上げながら階段を上るトキの姿を銀次郎がポケットに手を入れながら眺めるだけの瞬間があったり、強い風が吹いても、互いに驚いて笑い合ったりと、関係性の変化が窺えた。この4年で銀次郎も自信をつけ、トキも人として強くなったのだろう。

その頃、ヘブンはイライザを錦織(吉沢亮)に紹介していた。イライザはヘブンの新聞社の同僚。しかし、日本行きを勧めてくれた恩人でもあり、ヘブンの書斎には普段は伏せられているが、彼女の写真が置かれている。
ヘブンはイライザが泊まっている花田旅館の女中たちに彼女のことを“同僚”と紹介しようとするが、これにイライザが「せめて大切な人とか大切な友達とか言ってよ」と悲しそうな表情を見せた。互いに同僚や友人以上の感情を持っているが、一言では説明しづらい不思議な関係であるらしい。一瞬、険悪になったと思えば、それが嘘のように冗談を言って笑い合う、そんな気の置けないやりとりがそれを表していた。その姿に、ヘブンとトキの関係がゆっくり、確実に変化している今、イライザはどのような立場になっていくのだろうと早すぎる心配をしてしまった。

さらに、ヘブンはイライザに「滞在記を書き終えたら松江を離れる」と伝えていたことも明かされた。予期していたとはいえ、寂しそうに笑う錦織とその向かい側で気まずそうなヘブン。これからの展開に心がざわつく瞬間だった。
銀次郎とトキは、松江藩主の菩提寺である月照寺へ。銀次郎がここへ来たかったらしいことを考えると、清光院と同じく、何かの怪談にまつわるところなのかもしれない。2人の距離感を取り戻し、共通の話題でどこか楽しそうな2人の姿は、聖地巡礼をする“怪談オタク”のようだった。
そんな月照寺でトキはヘブンとイライザ、そして錦織と偶然出会う。ヘブンはイライザにトキを女中と紹介。続けて、銀次郎を紹介しようとしたところでこの日の物語は幕を閉じた。トキからは“前の夫”、“連れ合い”と聞いていた銀次郎のことを、果たしてヘブンはなんと紹介するのだろうか。
■放送情報
2025年度後期 NHK連続テレビ小説『ばけばけ』
NHK総合にて、毎週月曜から金曜8:00~8:15放送/毎週月曜~金曜12:45~13:00再放送
NHK BSプレミアムにて、毎週月曜から金曜7:30~7:45放送/毎週土曜8:15~9:30再放送
NHK BS4Kにて、毎週月曜から金曜7:30~7:45放送/毎週土曜10:15~11:30再放送
出演:髙石あかり、トミー・バストウ、吉沢亮、岡部たかし、池脇千鶴、小日向文世、寛一郎、円井わん、さとうほなみ、佐野史郎、北川景子、シャーロット・ケイト・フォックス
作:ふじきみつ彦
音楽:牛尾憲輔
主題歌:ハンバート ハンバート「笑ったり転んだり」
制作統括:橋爪國臣
プロデューサー:田島彰洋、鈴木航、田中陽児、川野秀昭
演出:村橋直樹、泉並敬眞、松岡一史
写真提供=NHK






















