水沢林太郎、“橋渡し役”を経て飛躍のとき 『なんで私が神説教』で見せた静かな強さ

水沢林太郎、『なんで私が神説教』で飛躍

 また、今回の役では、イメージチェンジとして初めて髪を茶色に染めるなど、外見面でも新たな挑戦をしている。ビジュアルイメージを柔らかく拡張しながら、俳優としての柔軟性を高めている姿勢にも、確かな成長を感じさせる。役にあわせて自身の見せ方を変える意識の高さは、今後さらに多彩な役柄を演じる上での糧となるだろう。

 『なんで私が神説教』における七海は、俳優・水沢林太郎の現在地そのものだ。これから彼に期待したいのは、この静かな理解者ポジションから、さらにスケールを広げることだ。たとえば、群像劇の中心で葛藤しながら道を切り拓くリーダー役。あるいは、表向きは冷静でありながら、内に秘めた激しい情熱を抱える主人公。水沢の持つ透明感と、時折垣間見せる激情の予感は、より大きな物語を動かす力になりうる。

 水沢の静かな存在感。だが、その奥には、確かな熱が宿っている。これから彼は、さらに多くの物語を生き、多くの感情を紡いでいくだろう。その静かな眼差しに、観る者は自然と惹き込まれていくのだ。水沢林太郎という俳優の未来は、今、大きく広がり始めている。

『なんで私が神説教』の画像

なんで私が神説教

『となりのナースエイド』『イップス』などのオークラが脚本を手掛ける、進学校を舞台とした完全オリジナル作品。他人と本音でぶつかり合えない大人たちに送る新たな学園ドラマ。初の教師役となる広瀬アリスが主演を務める。

■放送情報
『なんで私が神説教』
日本テレビ系にて、毎週土曜21:00〜放送
出演:広瀬アリス、渡辺翔太(Snow Man)、岡崎紗絵、野呂佳代、小手伸也、伊藤淳史、木村佳乃、堀内敬子
脚本:オークラ
演出:内田 秀実、南雲聖一ほか
チーフプロデューサー:荻野哲弘
プロデューサー:藤森真実、白石香織(AX-ON)
音楽:横山克
制作協力:日テレアックスオン
©日本テレビ
公式サイト:https://www.ntv.co.jp/kamisekkyou/
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