花澤香菜×梅原裕一郎、リ・ハオリン監督と現場の思い出語る AnimeJapan bilibiliステージ

花澤香菜×梅原裕一郎、現場の思い出語る

 中国bilibili発のアニメで日本でも1月からフジテレビ「B8station」枠やBSフジの「アニメギルド」枠で放送されたアニメ『RINGING FATE』。生と死の間の世界「崆(くう)」にやってきた少女・要、意思を持った謎のメカ・サブローと共に戦って“運命のリング”で勝ち残り、生き返ろうとするストーリーを3DCGのキュートなキャラとクールなメカを描いて評判を呼んだ。

 3月23日にAnimeJapan 2025 bilibiliブースにて開催された『RINGING FATE』スペシャルステージでは、要役の花澤香菜、サブロー役の梅原裕一郎、そして監督のHaolin(リ・ハオリン)が登壇し、最終回の見どころやアフレコの裏話を語ってラストスパートを盛り上げた。

AnimeJapan 2025 bilibiliブースで開催された『RINGING FATE』スペシャルステージ(写真提供=bilibili)

 Haolin監督が「皆さんに会えてうれしいです」とファンの顔を見られたことを喜べば、花澤香菜、梅原裕一郎も万雷の拍手による出迎えに笑顔を見せる。『RINGING FATE』のステージを見ようと早くから来場したファンたちの盛り上がりに、日本で作品が大いに受け入れられていることを実感したようだ。

 『RINGING FATE』を日本で展開する際に、要の声を花澤に担当してもらうのはHaolin監督たっての希望だったとのこと。「前に一緒に仕事をしたことがあって、甘いときも怒るときもとても素敵な声を聞かせてくれました」と言った監督に、花澤は「嬉しいです」と答えて要を演じられたことを喜んだ。サブロー役の梅原裕一郎については、「かっこいいイメージがあるので梅原さんにかなり合うと思いました」とHaolin監督。これには梅原も嬉しそうだった。

 『RINGING FATE』は中国発のアニメ作品。過去にもいくつかの中国アニメで声を担当したことがある花澤は、「途中で実写が入ってくる作りがすごく斬新で、この先どうなるのか毎回台本をもらうたびに続きが気になりました」と、『RINGING FATE』ならではの楽しみがあったことを振り返った。梅原は、「役者仲間から中国のアニメは結構面白いという話を聞いていて、いつかやりたいと思っていたところにサブローという役で関わらせていただきました。とても考察のしがいがある作品だと感じました」と話し、「中国の昔の格言とか文化的なところを感じられます」と、中国アニメならではの面白さがあることを教えてくれた。

 要とサブローというキャラクターについて改めて語ったHaolin監督。「お互いのことがよく分からなかったものが、物語を通してだんだんとお互いの心のピュアなところが分かって、本当にパートナーとして生きていくという気持ちが強まっていきます」と解説。最終回までのエピソードを振り返り、そうした変化を確かめたい気持ちにしてくれた。

(左から)花澤香菜、Haolin監督(写真提供=bilibili)

 要を演じた花澤は、サブローについて「とっつきにくいと思われていたのが、要の誰にも動じない感じで接することで、相性的によくなっていくのかなと思って演じていました」と振り返り、梅原は「サブローは論理的で要は情熱というか自分の思いを大事にしているキャラクターですね」と説明。そこから「要の持っている莫大なエネルギーをサブローが感じ取って変わっていったのかなという気がします」と、Haolin監督同様に物語の中で変化を感じさせるキャラクターたちだったことを教えてくれた。

 作中にまだまだ謎が多いことを挙げ、本当にまとまるのかをHaolin監督に尋ねると、監督は「生きていくということがどういう感じか見えてきます」と答えた。それでも「また続きがあるという感じですね」と花澤が言い、「監督には続きを作っていただいきたいですね」と梅原もラブコールを贈ると、Haolin監督も「要とサブローが現実でも会えると良いですね」答えて将来に期待を持たせた。

 生アフレココーナーもあり、花澤が「自分が誰でどこからきたか思い出せない。でも分かる。私は諦めない。諦めたくない」という要の生きたいという気持ちがこもった台詞を演じ、梅原は「人は時に愛と憎しみの区別がつかない。別れによって愛情は試されるが、その代償は大きい」という心に染みる台詞を言って、『RINGING FATE』から放たれる人の生き方や考え方を諭すような言葉の多さを感じさせた。2人の台詞を聞いてHaolin監督は、「キャラクターの台詞を聞けるなんて嬉しいです」と喜んだ。

(左から)梅原裕一郎、花澤香菜 (写真提供=bilibili)

 このほかステージでは、花澤が要役のキャラクターソングを歌っていることに「かわいらしい曲ですがカロリーが高い曲」と言って、要の感じを出すのが大変だったことを振り返った。Haolin監督は花澤に「かわいいです」と言って嬉しがらせていた。バトルシーンが登場することについて、格闘技の経験を尋ねた際には、花澤は合気道をやっていたことを話してステージで実演。梅原は家にサンドバッグが吊り下がっていて、ストレス発散に叩いていた時期があったことを明かした。Haolin監督は、「メインは筋トレをしています」と発言。座ってばかりの仕事となるため「身体を鍛えなくては」と言って運動への興味を示していた。

 最後に、それぞれが作品の見どころをアピール。Haolin監督は、「ファイトシーンはもちろん、最後になっていろいろと謎が解けるので見逃さないで見てください」と訴えた。花澤は「第11話で要ちゃんが大人になった姿が出てきて、それがすごくカッコよかったので、また見られるんじゃないかな。要ちゃんたちがどういう結末を迎えるのか、最後まで見守っていただきたいなと思います」、梅原は「最後まで気になる展開が続きます。不思議なカットなど振り返って見るともっと楽しめるんじゃないかと思います」とアピール。梅原はさらに、「監督の頭の中には続きがあると思いますので、それを形作っていただけたら、僕らで演じたいと思います」と話して、大いに盛り上げることで実現するかもしれない続編への期待を誘った。

AnimeJapan 2025 bilibiliブースで開催された『RINGING FATE』スペシャルステージ(写真提供=bilibili)

■イベント情報
TVアニメ『RINGING FATE』スペシャルトークイベント
3月23日(日)16:00〜16:30
会場:「AnimeJapan 2025」bilibiliブース
登壇者:花澤香菜(要役)、梅原裕一郎(サブロー役)、リ・ハオリン監督 

■配信情報
TVアニメ『RINGING FATE』
各配信プラットフォームにて配信中
キャスト:花澤香菜(要役)、梅原裕一郎(サブロー役)、大塚剛央(エデン役)、狩野翔(ティム役)、最上嗣生(大熊役)
原作・監督:Haolin(リ・ハオリン)
キャラクターデザイン:HAKURO
音楽:林ゆうき、古橋勇紀、高木亮志
アニメーション制作: MOJO、元気蛙
アニメーション製作: bilibili
日本語吹き替え版演出:前田茜
翻訳:鳥居怜子
録音・調整:鈴木修二、杉江帆南
音響制作:東北新社
日本語吹き替え版製作:フジテレビジョン、bilibili
OP主題歌:ICEx「理想郷」
ED主題歌:CENT(セントチヒロ・チッチ)「百日草」
©bilibili/BeDream
公式サイト:https://b8station.tv/ringingfate/
公式X(旧Twitter):@b8station

関連記事

リアルサウンド厳選記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「レポート」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる