『ホットスポット』第7話は“最終章”への布石に? 第6話までの見どころをまとめてみた

『ホットスポット』第7話は最終章への布石?

 平日の始まりを前に憂鬱になりがちな日曜日の夜に笑いを届けてくれる『ホットスポット』(日本テレビ系)。第2章と銘打たれた第5話、第6話を終え、第7話では再び『月曜から夜ふかし』のディレクター・岸本(池松壮亮)が登場する。第7話は、最終章への布石になる回となりそうだ。

 第1話で、主人公・清美(市川美日子)、幼なじみの日比野美波(平岩紙)、中村葉月(鈴木杏)が知った同僚・高橋(角田晃広)が宇宙人だという事実。この出来事をきっかけに、高橋さんは清美、美波、葉月の困りごとを次々と解決していく。あらがいながらも、結局は「特別ね?」と言って、なんでもやってくれる高橋さんの優しさと不憫さ、そしてホテルマンの仕事をサボろうとしたり、たまに嘘をついたりといった人間臭さのバランスが絶妙だった。第4話までは、4人のゆるい会話劇や清美と高橋さんの本音と建前がチラつくコミュニケーション、中年のおじさんである高橋さんをかっこよく見せる演出の妙も含め、コメディ要素が際立っていた。

 第5話からその様子が変化し始める。『月曜から夜ふかし』の人気コーナー「個人的ニュースを聞いてみた件」の取材によって、富士浅田市の住民が目にした高橋さんの情報が集約されていき、一つの不思議なおじさんの存在が形作られていく。しかも、清美と高橋さんの謎多き同僚・小野寺くん(白石隼也)が宇宙人なのではないかという疑惑に繋がってしまう。引っ込みがつかなくなった高橋さんは、支配人の奥田(田中直樹)と同僚の磯村由美(夏帆)にも、自身が宇宙人であることを告げる。

 そして、第6話ではそんな奥田と由美が、宇宙人である高橋さんにどんな反応を見せるかが描かれた。由美が、我慢できずに友人の真鍋瑞稀(志田未来)に高橋さんが宇宙人であることを告げるのは、清美が美波、葉月と話してしまったのと同じ。奥田が虫歯の痛みを止めてもらおうとしたり、シミを消してもらおうとしたりと、高橋さんができない頼みをする姿からは、美波が物忘れを治してもらおうとしていたことを思い出した。また、清美は秘密を共有した人物が増えたことで気が抜けて、岡田綾乃(木南晴夏)にも高橋さんが宇宙人であることを話してしまう。

 第1話をなぞるような第6話の展開と、綾乃が高橋さんの秘密に特に動じない姿勢からは、誰かの秘密、しかもすごい能力を持っているという秘密を聞いたときの人々の反応をリアルに映し出そうとする意図が感じられた。

 予告映像を見るに、第7話では岸本の再登場により、“小野寺くん宇宙人説”が再燃する様子。高橋さんが岸本からインタビューを受けたとき、どんな反応を示すのかが見どころになるだろう。

 『ホットスポット』と同スタッフで制作された『ブラッシュアップライフ』(日本テレビ系)は、タイムリープコメディでありつつ、友情を軸に過去と未来、人生を捉え直す物語であった。『ホットスポット』は自分とは異なる存在や人の秘密に対する反応から、人間の性(さが)を浮き彫りにする物語になりそうだ。

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